第137話
「「こーんにちはーーっっ」」
「あら、八千流ちゃんにハイドくんじゃないっ。どうしたの??」
「おはな、かいにきたのっ」
「ママにあげるおはな!!」
「ママに!それは偉いわね〜!ママにあげる花ならこれね!!」
「かーねりあんしょん?」
「やち、かーねーるしょんよ」
「カーネーションね」
「「おおっ」」
それ、それーっと頷く双子。
「ピンクっ、ピンクかわいいっ」
「うん、ママににあう」
「これくださいっ」
「はい、ありがとう。何本にする?」
「これで、なんぼんかえますか?」
ハイドが差し出したのは1,000円。
「これだと、4本ね」
「「よんほん……」」
「やちのおかねもつかう?」
「それはケーキのおかねだから」
「二人とも」
「「ん??」」
「少なくてもいいのよ」
「「でもっっ」」
「ママが嬉しいのは、ママのためにしてあげようっていうあなた達の心なんだから」
「「こころ……」」
「そう、それにね」
花屋のおばさんは5本のカーネーションをそれは綺麗に包んでくれた。
「ほら、綺麗でしょう?」
「わぁぁっ!!」
「きれい!!でも、おばちゃん。ごほんあるよ?」
「うん。これはおばちゃんからのサービス」
「「いいの?」」
「いいよー、お花を買うのにおばちゃんのお店を選んでくれてありがとう」
おばちゃんは笑って二人の頭を撫でた。
「ありがとう、おばちゃん!!」
「ありがとう」
2人はきちんとお礼を言って花屋を後にした。
そして、ケーキ屋さんでケーキを2個買って、家に戻ったのだった。
「おとしたらダメよっ、やちっ」
「わかってる!!」
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