第41話

「あっ違った‼八千流ー!?」



「りゅーき‼」



「おおおおおー‼八千流ー‼」




破顔した竜希さんが八千流を抱き上げる。




「どした??んな可愛い格好して。まさか一人か!?チビは何してんだ‼こんなに可愛い八千流が拐われたらどうするんだ‼」




ご立腹‼‼



竜希さんご立腹‼‼




いやいや、おりますがな‼‼


ここにおりますがな‼




「やち、ままとはいどとおさんぽ！」




元気よく手を上げて笑う八千流。




「そうなのか。んじゃ、その二人は･･･」



「おっっ、お巡りさん‼」



「ん？」



「そっその子は??」




女の子がアワアワと八千流を指差してる。



ああ‼‼

なんか誤解されてるっぽい‼


訂正しないとっ。




「ままー。はいどみも、りゅーきのとこいっていい？」



「ん、いーよ」




もうこうなったら出るしかないしね。




「りゅーきー‼」



「カエルーー!?あっハイドー‼??」




ターッと走っていったハイドに続こうと




「空、行くよ･･･」




と、空に呼びかけるも




居やしないっっ‼‼




逃げたな!?

もうっっ‼



空の姿が影も形もなかった。




ちょっと憤慨してたら、驚愕した女の子の声が聞こえてくる。




「ふっ増えた。影分身････？」




違います。




てか、まっさきに影分身が出るってどーよ？




仕方ない。

とりあえず、空のことは置いといてあたしも行かなきゃ。




「二人とも可愛いぞー‼‼」



「「きゃはははは‼‼」」




ギュウウッと竜希さんが二人を抱きしめ二人から歓声が上がる。




「「りゅーき、これくれ‼‼」」




八千流とハイドが同時に小袋を指差した。




こらっっ‼‼



我が子達よ‼



なんちゅー言い草‼



誰に似た!?













竜希さんだな‼‼


あたしでは決してない。


あたしでは。

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