第10話
「そのチビ達も泣き止んだみたいだな」
「あ・・・」
いつの間にか八千流とハイドの泣き声が止まっていた。
そんなとこも、そっくりだな。と笑う蓮くん。
「よし、んじゃ、泣き止んだ所で飯にしよう」
「ほ?」
「やつれた顔して」
「うぇぇ!?」
やつれてる!?
蓮くんが持ってたエコバッグを掲げた。
たくさんの食材はあたしたちのためだったのか。
「ありがグ~~~~ッ‼」
お礼を言おうと思ったら盛大にお腹が鳴った。
そういえば昨日から何も食べてない・・・。
真っ赤になってお腹を押さえる。
「めっさ、旨いもん作ってやるからな。さっ家に入ろう」
「うん」
チビ達に会うのも久しぶりだと笑う蓮くんと一緒に家に入り、あたしたちは真っ先に麻也とチビ達が居る寝室へ向かった。
「・・・八千流?ハイド?麻也?」
静かな寝室。
音を立てないようにドアを開けて中に入れば、ベッドに寝転ぶ麻也が。
そしてその隣で、くーくーと寝息を立てて眠る我が子達の姿。
「可愛っっ///」
「馬鹿蓮‼うるさいっ‼」
「お前もな」
いや・・・蓮くん。
どこからデジカメを??
嬉々としてチビ達を撮りまくる蓮くん。
「ふふ。これは良い。双子コレクションがまた増えた」
双子コレクション!?
あるやもと思ったが、本当にあったのか‼
あたしのほぼ黒歴史、妹コレクションに引き続き。
どんなもんやら・・・と考えるも。
鼻の下を伸ばし、緩みきった笑顔にもう叔父を通り越して、おじいちゃんみたいだと笑ってしまうのだった。
双子コレクションはまぁいいか。
どんなのか今度見せもらわなきゃ。
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