無題

ジュークボックスから流れくる小夜曲に

静かな予兆を感じていた

道草を食い、遠回りした昨日

今日読むポヱム、言葉×言葉=――

ユメに込めた意味と空虚な午睡は、

獏も食わないステーキに似ている


大きな空に描いた絵空事と、

机の上に打ち上げた空論が

混ざり合ったアオい月の海

どこにもないH2Oの、幻惑的なニオイ

欲のない人間だけが

辿り着ける境地とそんな狂気の甘いサラダは、

一匹の蝙蝠が喜んで食べきった


飛んで舞ったサクラダ=ファミリアを、

学生寮の窓から静かに見つめて

いまだ完成しないという全貌と、

その理とを途方もなく見つめている

目の前の幻覚が本物であることを願って

ただしっかりと見つめている


キメるエナジードリンクを三本、

強烈なカフェインのはためき、のどかな午後

妨げる覚醒と、緩やかな睡眠

誰かが歌い、横たわる陽光の中で

金網に乗るuniかカニか、

それかタコかの話


ただの言葉遊びに過ぎない詩に

大きな意味はなく

ただそこに大きな月が上っているだけ


遅れてきた青い春に

得たもののほんの輝かしい一部をここに

終わりが始まり

始まり続け

いつの日にか終わる日々の戯言

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