第31話

私はただ紅潮する事しか出来ず、慧悟さんの胸に顔を埋め部屋から出て何時もの所へ彼は歩き出した。




廊下ですれ違う人の行き来する音が耳に入って来るけれど、すぐに消え彼の心臓の鼓動だけが私に伝わる。






(どきどきしてる……だけど落ち着く……)




慧悟さんの鼓動に心地よさを感じたところで部屋に着き、戸が開けられた。

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