第23話 コトノハ

届けたいという想いがあってさ


現在位置は、声にならないという矛盾の狭間です。




伝えたいよ、と言葉に乗せ


届くように、と音を繋ぐんだ




言の葉を  届けたいなら


風に乗せなくちゃ   飛ばないのだろう?




僕の音とこの音色が


風になるよ




きみのため、きみに届けたい想いのために…。






拾ってかき集めたような言の葉だけど


花もないような落ち葉みたいな言の葉だけど


飾らないならちょうどいいや、そのまま届けよう。


それを拾って、こっちに気づいて、笑ってた


君が今日もいるのなら




紙ヒコーキよりずっと  遠くまでは飛べないさ


小さな風にも揺らいじゃうような、小心な言の葉さ




シャボン玉よりずっと  高いとこまで行かないさ


君の心のその位置まで、君の心のその距離まで


たどりつくので 精いっぱいです




余裕なんかいつもないです。




そんなギリギリの想いが  また今日も胸の中で積もりました…

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