第21話 TIME SLIP
「なんでこんな世界を 神は創ったんだ…」
幼い僕の声がする
やりたい放題 正しくて優しい人が 痛い想い背負うだけ
……そんな世界なら
残酷に 冷徹に 賢く生きてたいよ…
偽り上手 世渡り上手 嘘つきな傍観者に
それでもいいから ……息がしたい。
「なんでこんな世界を 君は嫌ってるの?」
愛する人のいる僕が云う
幼い日に忘れてきた 思い出手探り探すように 息をする日々
……こんな世界を
愛してしまったから もう戻れやしないんだ
煌めきに揺れる景色が 僕の心掴んで
ずっと ………離さない。
ねぇ…(ねぇ…) 君は
この世界をどうしてそこまで
愛せるのですか? 優しく…なれるのですか?
憎むことでしか… 遠ざけることでしか…
護る術を知らぬ僕に
どうか世界の愛し方を 教えてくれませんか…?
煌めく夢を見てみたいよ 嘘ばかりもう嫌だよ 胸の奥泣いてる
…声がスル
ねぇ…(ねぇ…) 君を
この世界はどうしてそこまで
追い詰めたんだろう? そんな
憎むことしか… 遠ざけることでしか…
『愛してほしい』と泣きだせない君を
救う術を 教えてくれませんか…?
君の暗く澄んだ瞳が いつかの夢を取り戻せるように 胸の奥祈るだけ
…願うダケ
時よ どうか一度だけあの頃に僕に…(あの日の僕へ…)
引きあわせて ………くれないか?
すべてを ………失くしてしまう前に。
もう失くしてしまったあの情熱も あの日に置き忘れた夢のへ地図も
愛しさを知らずに 息をした僕もつれて 今、未来へ行くよ―――…
ねぇ…(ねぇ…) 君も僕もおなじだよ
愛しさも知り… 独りも知り… 夢を見ては失くして…泣いて
そんな日々を 生きた君がいるから 僕はこうして生きている。
………僕は 愛することができる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます