羅刹の憂鬱
大狼 芥磨
中有
人はみな中有の期間、冥府を旅することになるのだ。
しかし、極楽浄土の中央にある大きな
中有の世界は主に九つに分岐しており、その中に八つの地獄が存在している。
そして、一番浅いところに先ほども申したように亡者を裁く官庁の
亡者はみなその光景を見て
その鬼は
その周りを一つの虫が宙を漂っている。虫とはいっても此岸の虫とは
「何事かわからぬが。詰まらぬことならばその首叩き落としてくれる」
その虫に向かって鬼は吐き捨てるように言う。しかし、当の虫はカンカンと鳴き声を上げるばかりで一向に返事をしない。
鬼は腰に帯びた
「違いない! 違いない!
嘴の奥から器用に言葉を発する。
甲高い声で虫が叫ぶと鬼は
しかし、なおも鬼は憤然とし、黙したまま宮殿の門まで足を運ぶのであった。
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