第4話

 「…y。…kや。白夜。」


その声で目が覚める。

誰かに呼ばれているようだ。

俺は顔を上げる。


「もう,白夜ったらずっと寝てるんだから。」


そう言ってくるのは,高校生にしては幼く見える俺の幼馴染,山瀬やませあいだ。

体躯は小さいのに何かと俺の面倒を見てこようとする母性持ちだ。


「別に寝ててもいいだろ。んで,次なんの授業?」


流石に一時間目ぐらいは飛ばしてるだろうと思って聞く。


「やっぱりちょっと寝ぼけてるじゃん!もうお昼だよ!?」


スゥ…。

マジですか…。

どうりでいい匂いが教室に立ち込めているわけだ。


「王子様はまだおねむなのかな?」


そう言うのは二人目の幼馴染である,白瀬しらせ環奈かんなだ。

こちらは藍と違って身長もアレも大きい。

俺の相談相手だ。


藍と環奈と俺。

毎日この3人組で昼食を食べる。

まぁほとんど俺は寝てるんだけどね。


「はぁ,とりあえずさっさと食べるか…。」


俺たちは昼食をとり始めた。

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