第8話 信念

無理やり連れられて来た。


セーナは、


【私とゼストは昔、レインと共にある男を追っていたの。圧倒的な力と信念に結局…でも、何よりも、私達の仲間のレインが引き込まれたこと、こればかりはどうすることも出来なかった】


【それで俺にどうしろと?幻獣のコントロールも剣も何もかも中途半端な俺は】


※バチーン!!※ いてーーーーー!!


【目を覚まして!!クロスブレード使えるんでしょ。りあを取り戻したく無いの?】


【りあだって、結局は俺たちを騙していたんだろ?】


 りあは、俺が名付けた名前。正体はミーナと呼ばれている女性だ。


セーナは、俯いて、


【ミーナだって本当に悩んでいたはず。何が正しいのか…何度も問いかけて、苦しんでいたんだと思う。だって、私だってレインが間違っているとは全力で言い切れない…私は本当に好きだった。レインのこと。好きな人を否定することは苦しかった…】


【セーナさん…】


 悩んでいたんだ。それほどの仲間たちを裏切っても信念を貫くレインは、何がそう突き動かすのか?


もう他力本願はやめよう。


【セーナさん、俺、りあを…ミーナを取り戻します。それが俺の信念だから。気がつかせてくれて本当にありがとう】


何としても!!そのためにはクロスブレード。


使いこなすようにしないとならないな。



………………………………………………………



【呆気なかったな、幻獣フェニックス🐦‍🔥以外は警戒する必要はなかった】


【レイン、その幻獣の使い手を絶対に侮らないでよね】


【解ってる。ミーナ】



………………………………………………………



何だ、これは!!


俺とセーナさんがいない間にこんなことに。


【ルー、しっかりしろ。今手当してやるからな】


【涼さん…フェザーさんやゼストさんを…お願い…私は後で】


ルーのそばで、倒れているフェザー、ゼスト。


【くそ…おかしいぞ…こんなにも】


【フェザー…何か変だ…】


俺は解っていなかった…


信念を持つ本当の強さを。


【セーナさん、俺を連れ出したのは!!】


【ごめんなさい…幻獣の使い手は警戒しないとならないの。レインの目的のため。怪我させたくないの。お願い、眠っていて…】


完全に不意を突かれた…


りあ《ミーナ》、セーナ、二人の裏切りが。



信じていたのに…



大切に思っていたのに…



※※目を醒ませ!不死鳥フェニックス🐦‍🔥※※


自由が効かない…


※※※🐦‍🔥不死鳥フェニックス…降臨…※※※



※【さて、少しは楽しめそうだ。あの時とは違うな。お前】※


【ミーナ、セーナ、下がってろ。やっと会えたぞ。フェニックス。前の俺とは違うぞ!!】









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