壱話
俺は、女神の提案に乗せられ転生したもののある一点に文句を言いたい。いや、転生させてくれたし言わない方が?
「なわけないでしょっ!!!!!!」
私が目を覚ましたのは白い壁に最低限の家具が置かれた部屋。ベッドから起き上がって周りを見渡すと机の上に何枚か紙が置いてあり、そこにはこの世界のことや私ことなど色んなことが書いていた。
「一条渚か、、、」
私は一条渚として転生したらしい。この世界はいわゆる和風ファンタジーな世界観らしい。前世と違うのは<<霊力>>という未知のエネルギーを誰しもが生まれ持っていることだろう。そしてどうやら人類の敵というべきか、<<怨霊>>という怪物がいてそいつらを狩ることを生業にする退魔師がいるようだ。
「とりあえず退魔師になるか。」
一応女神からの依頼の呪禍といわれる怨霊は討伐するとして、この身体がどれくらい動くのか。なんの術式を付与されたのか確認しないと。いきなり実戦なんてありえない。
「あー、色々考えてたらおなか減ってきたなぁ。お金はっと。えっ!?」
通帳のようなものがありそこには8個ほど0が並んでいた。
「こんなにくれるとは、しかも使っても経済に影響しない形で処理されると...至れり尽くせりだな。ま、前払いと思えばちょっと重たい気がしてくるんだけど...」
こんだけもらえるってことはそれだけ呪禍がやばいやつなのか。ちょっと公開してきたかも
「でもまぁ、なにかご飯を探しにっっ!?」
ベッドから降り、部屋の姿見に移った自分の姿を見て言葉が出なかった。
淡い水色を加えた腰まである髪に、白く雪のように艶やかな肌。血を想起させるような眼の色にやや垂れながらもその意思を損なわせないような目つき。まさにメリハリの激しい身体でホットパンツから伸びたすらりとした脚。
ぶっちゃけ惚れた。自分に惚れるなんてやばいやつかもしれないがこれは流石に男の時から離れすぎて違和感がある。ってかだからさっきから少し胸辺りが重たかったのか。確かスイカだったか?慣れるのに時間がかかるぞこれは。でもこう自分を見ているとなんだか湧き上がってくるものが...
「ん。ちょっとだけなら...」
やっちまった
いやぁ、新感覚だよね。初めて触ったのが自分の身体っていうそこだけ除けば!!
最高でした。
「ハァ、ふぅー。先にお風呂入ってからご飯食べようかなぁ」
ベッドも色々片付けないとだしちょっと飛ばしすぎたかなぁ。
まぁ、ぶっちゃけ気持ちよかったからヨシッ!
そうして粛々とベッドを片付けながら途中から敷いておいたバスタオルと脱いだのを洗濯機にいれて、ためておいたお風呂に入る。
「あ゛あ゛ぁ゛ぁ、気持ちいいぃ」
「一人で入れるお風呂がこんなにいいもんなんて知らなかったなぁ」
ぶっちゃけいつ発作がわからなかったから看護師さんに拭いてもらうか介助してもらっていたから気が楽でいい。
「ご飯どうしようかなぁ。作るのめんどくさいしコンビニにでもいこうかな」
あの後部屋を探索したが冷蔵庫にはいろいろ入っていた。中には高そうなお肉もあったのでちょっと楽しみにしてる。とはいえ、料理したこともないしするにしてもイロイロあってもう遅い時間だから、お弁当でも買って済ませることにする。
「それにしても女神の服のセンス絶対趣味だよなぁ。」
クロゼットの中に入っていたのは、黒のシャツに黒のスーツが数着と、白のリボンが散りばめられたロリィタドレス――ゴスロリ――と他数点。
「うん、これは不可抗力だよね。だってこの身体だもんね」
ゴスロリを来て置いてあった携帯と財布を持ち玄関に向かう。
「いってきます」
=====
読んでくださってありがとうございます。
〇皆さんは「もしも自分がTSしたら」なにしますか?
私はおそらく着飾ってキャピキャピするか、駅前にありがちなスイーツのお店に行きますね。後者は男一人、男だけだときついかなと思うのでこれを機に楽しむと思います。
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