誘惑の斬首

 究極の香水かほり

 味と同じく、万能は無い。


 育ち、記憶、思い出、印象

 母や故郷の味と同じく、

 匂いも人生を物語る。


 万人が彷彿とする香り

 花香油?麝香?竜涎香??

 ・・・どれも違う。

 趣向という範囲では無い。


 例えば・・・・・・

 幼子の匂い「ノナナール」

 異性の「フェロモン」

 彷彿なる「リビドー」


 鼻で感じる世界の話ではない

 そんな物はフローラルで十分

 脳で感じる、究極の香り・・・・・・

 



 血を吸いつくした木の臭い

 これも悪くは無い

 錆と血に塗られた鉄刃

 これも悪くない


 ギロチンに群がる人臭

 そして

 死の瞬間・・・・・・

 この匂い・・・・・・

 これだ・・・!!!




~誘惑の斬首~   了




『心霊カンパニア』本編⇩


https://kakuyomu.jp/works/16818093073381669406

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