第4話
俺はいつのまにか寝ていた。
まだこの虚ろに浸っていたい。
俺は何を望んでいるんだ。
何をしたいんだ。
…、嘘が嫌いだ。未来が破綻するからだ。破綻した世界がもっと嫌いだ。いつもわりを喰うのは弱いモノだからだ。俺に力があれば、俺に力があれば、俺に力があれば、
拳に力を入れる。
腕を掲げ、地面に振り落とす。
「どこだここは!!」
腹の底から叫んだ。
鳥達が驚いて羽ばたいている。
やっと目を開け、辺りを見ました。
…、そこは薄暗い森の中だった。どこにでもあるような木々にも見えるし、初めて見た木々なのかもしれない。だいいち俺は木々なんてなんの興味も無いし、分かる訳もない。しかし、赤ん坊のような心持ちで木を見てみた。木にもオーラがあり、感情も記憶もある。木はいつも俺の見ていたどっしりと優しい木だった。
{コモンオーク}
俺の目の前に表示されるコマンドを見る。
「え!!」
自分の手を見た。
{安達夕哉}
「えええ⁈」
異世界転生出来てた!!
「す、す、す、ステータス」
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
安達夕哉 16歳 日本人
L0 0/1 F
ー
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
「おおお!!」
感動した。
夢にまで見た異世界転生が現実になった。自分のステータスも見える。名前や年齢、出身地は当然として、L0はレベルで、Fはランクなのだろう。木の情報が出てきた。これは鑑定スキルなのかもしれない。しかしステータスには反映されてない。スキルじゃないのだろか?もしかしたら元いた世界で俺の能力は数値化されていない情報だったのかもしれない。この世界にカスタマイズされた俺の能力はシンプルになったが数値化されている分だけ使いやすいなった。まだまだ謎も多い。
これからどう成長するのか楽しみだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます