2-3【綺麗なお姉さん】

次の講義まで時間があったから

しずくいるかなと思ってカフェテリアいってみたら


承太郎じょうたろうくんが一人で本を読でいた。


承太郎じょうたろうくんて隙間時間に本とか読んじゃうタイプなんだっ・・・。



承太郎じょうたろうくんは休講?」


「あっ?あぁ・・・川崎かわさきも?」



「わたしは次の講義まで時間あって

しずく居るかなと思ったんだけど」


そう言って承太郎じょうたろうくんの前に座った



「あいつはさっきまで居たけど

なんか慌ててどこかにいった」



「そうなんだ・・・


ねぇ承太郎じょうたろうくんは心配じゃないの?」


わたしは読書中の承太郎じょうたろうくんの顔をのぞきながら言った 



「何が?」


「何がって!しずく結構モテるんだよ」



「俺には関係ない。どうせキノコだろ?」


めんどくさそうにそう言った



「なにそれっ!自信があるってこと?

キノコだけじゃないんだから!」


「それより川崎かわさき

つかささっき綺麗なお姉さんと中庭にいたぞ!」


「えっ!」


と言い残して承太郎じょうたろうくんは逃げた。

もうっ承太郎じょうたろうくんはなんではっきりさせないワケ?


それに綺麗なおねーさんって何よっ!



慌てて中庭に行ってみた


ほんとに綺麗なお姉さんといる!!



つかさく~ん」


呼びかけてみた。



「お~あかねちゃん!」


ってつかさくんはのん気に手を振って手招きしてる。



わたしはつかさくんの所へ駆け寄った


「こんなところで何してんのっ!」



ちょっと怒り気味に言いながら二人に近づいて行った。



「あらっあなたがあかねちゃん?」


綺麗なお姉さんが言った。近くで見ても確かに綺麗だ。 



「ちょうどいい、紹介するよ!うちの姉貴」


「えっ!おねーさん!・・・はっ初めまして。」



承太郎じょうたろうくんのやつわざとだなっ!!




「こちらこそ初めまして!

あかねちゃんの話はつかさから聞いてるわよ!


強いのか弱いのかわからないから守ってあげたいんだって!」



「えっ」



「おい、姉貴なに話してんだよ」


やだちょっと恥ずかしい・・・



「あっ!承太郎じょうたろうもいるじゃない!じょーたろー!!」


おねーさんが承太郎じょうたろうくんに向かって大きく手を振った。



承太郎じょうたろうくんもこちらに向かってきた。


「お前っ!恥ずかしいからやめろっ!」



ん?お前って承太郎じょうたろうくんずいぶん親しげ。


近づいてきた承太郎じょうたろうくんと目があったからにらんでやった。



「お前ら久しぶりじゃね?分かれて以来あってないんじゃねーの?」


えっどういうこと?




「分かれて以来ってどういうこと?」


承太郎じょうたろうと姉貴は

承太郎じょうたろうが高1で姉貴が高3の時に付き合ってたんだよなっ!

知ってるやつあんまりいなかったけど」



「そうねっ昔の話よねっ」


おねーさんは承太郎じょうたろうくんをみながら意味深にそう言った。 



「おいつかさっ!余計な事言うなよ」 



はっ?承太郎じょうたろうくん付き合ったりできるんじゃん!


これってしずくに話すべき?!話しちゃいけない雰囲気?


って思っていたらわたしの視線の先にしずくが見えた。




その時おねーさんは時計を見て


「あっそろそろ行かなきゃ!あかねちゃん、承太郎じょうたろうまた!」


といったのでほっとしていたら、

しずくがわたし達に気がついて



「みんな~こんな所でどうしたの~?」


とこちらに向かってきた。




わたしは思わず


「しずくっ!」って叫んでしまった。



なんかしずくの胸のあたりが光ってる。


それに気づいた承太郎じょうたろうくんが


紗季さきお前もしかして・・・・」

とおねーさんを呼び止めた 



そこにタイミングがいいのか悪いのかしずくが到着した。


「みんなどうしたの?あっこれっ!」



しずくは光ったネックレスを胸からだした。



するとおねーさんが 


「あなたがしずくちゃんねっ!

今は時間が無いから、今度ゆっくり」


と言って去っていった。




「今の人誰?」


「俺の姉貴」


つかさくんのお姉さん?綺麗な人っ!」



しずくなにのん気なこと言ってんのぉ~


あの人はつかさくんのおねーさんだけど

承太郎じょうたろうくんの元カノなんだよ~


わたしが一人であたふたしていたら


川崎かわさきお前なにてんぱってんだよ!」


承太郎じょうたろうくんが言うなよと言わんばかりに

わたしとつかさくんをにらんできた。


なんなのよっもうっ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る