概要
「海を渡り始めたカモメは、もう止まれない」
『むかしむかし、地上に神様がまだいらっしゃったころ、海の真ん中に小さな島がありました。
その島には六人のお姫様が暮らしていて、そのうつくしい島を司っていたそうです。』
*
第一話『金の花は空高く、青い瞳は地上に』
末の妹の訃報が届いたのは、まだうすら寒い、春の早朝だった。
六人そろってこの島を守らなければならない『わたしたち』は、ずっと五人しかいなかった。その欠けた席を埋めるため生まれた、十年ぶりの妹。
その妹が、たった五歳で亡くなったのだという。
第二話『つばめは帰るしかない。』
大切なものが多すぎた人生なのだと思う。
うつくしき我が姉妹、親愛なる我が乳兄弟、その人々が暮らす我が島。
だからあたしの人生にはこれ以上必要ない。
名声も自由も恋も。
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