本作、着目に値するのは、もちろん、主人公の狩野永徳(源四郎)と、仲間の3人の絵師ら。
この若者らの描出の秀逸なのは、この作者にして当然のこと。
素晴らしいのは、脇を固める関白・近衛前久の描出です。
戦国の真っただ中に公家として生まれ、戦乱の世に、自らの足で踏み込み、きわどい節所を生き抜き、なんと、江戸幕府の開府を見届けてこの世を去った一代の傑物。
この戦国の怪物の存在があればこそ、主人公らも縦横に活躍します。
裏付け知識の分厚さに、今回も、この作者には圧倒されるのです。
洛中洛外図、本作を読んだならば、いつかは見に行かなくっちゃ!!
芸術観と、表現力が凄い。
自分、レビューは途中で入れることが多く、的外れなことを言うことが多いんですね。あと尖った作品に惹かれることが多い。
だから、あまりレビューを入れません、入れた時は個性が凄い作品なのかもしれませんが、後の部分を…。
いえ、この作品について言うべきでした。
この作品、当時の歴史を知っておらねば書けませんし、芸術についての並外れた感覚がないと書けない。また物語としても凄い、絵を生き生きと「文字で」「物語として」描写している、自然に。
それ以上の賛辞は、書きません、自分の目で確かめてください、自分は間違いやすいから。読んだのは現時点(4月5日)まで、以降は、わからない、読み進めます。