第8話


 将棋を覚えたての頃には、ボクは「振り飛車党」でした。

 振り飛車と居飛車、大別すると、将棋にはこの二つの戦法があります。これは右翼方面で、座右に?鎮座していて、いずれ「竜王」という超強力な駒となりうるポテンシャルを秘めていて、終始一貫して「攻撃の主役」、「主砲」である「飛車」の動向が特に序盤では決定的に大きい要因となるのが、将棋というゲームの運命的な帰趨だからです。


 プロでも、居飛車派と振り飛車派があります。

 正攻法の居飛車が、時の名人、そういうパターンが多かった。

 木村義男名人が居飛車。升田幸三が、振り飛車。

 大山康晴はまあ、「美濃囲い」と、四間飛車だったが、オールマイティ。

 中原誠は矢倉。

 藤井猛さんは四間飛車で有名。藤井聡太八冠のお兄さんです。(これは嘘w)

 中飛車で有名なのが里見香奈という女流の最強。

 

 三間飛車の変形というか、急戦で一気につぶす、「鬼殺し」という筋があって、この定跡を作ったのは石田検校という人らしくて、「石田流」という振り飛車の戦法があります。だいたい振り飛車は後手番の採用率が高くて、受けが多いが、石田流は「高飛車」で、攻撃的なのが特徴。


 「王将」という演歌で有名な阪田三吉は、名人との大事な天王山の一戦で、ひょいっと初手に角頭の歩を突いた…これは実話らしい。


 ありえない、破天荒な初手であり、通天閣とか、夫婦善哉とか、なんかそういう浪花節みたいなエピソード、というのだろうか。


 で、関係ありそうななさそうな話ですが、最新の人工知能、AIも、よくこういう「ありえない手」を指すそうです。ですが、こういう「奇手」もあとからは結局理にかなっていたことがわかるらしい。

 しかし、あまりにも強いので、トッププロが「一言で言うなら、”怪物”」とうなるほどの異次元の実力を、こういうAIは秘めているらしいのです。


 よく、シンギュラリティ(技術的特異点)とか言うけど、(よく知らん)進化してきて、自動的オートマティックにどんどん人工知能がイノヴェーションしていく…そういうSFの世界が現実化してきているのでしょうね。


 そういう趨勢が続いていくと、もしかしたら、人工知能が将棋をも凌駕する「究極的に面白い新しいゲーム」を開発するやしれぬ…?そういう妄想も浮かぶ。


「オーケー、Gemini。 私の頭脳構造にぴったりの、面白いゲームを10分で作って」な~てこともありうるかもですね?





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