第10話

「来たな」

いや来るでしょ貴方が呼んだんだから。

「着くまで少し話をしようか」

話そうかってずっと歩いてるだけだなもう自然な音しか聞こえない。

「初めて七福に鈴と来た日死んでるのかと思ったよ。鈴が明るく入ってくるからさ余計に」

そうそう別に俺だって好きですねてたわけじゃないしなにもかもがうまくいかなくて学校にも家にも居場所なんてなかった時に声をかけてきたのがかなやんだったけ。

めちゃくちゃ楽しそうだったから着いて行ったんだよな。

「着いたぞほら、行ってこい」

何が話したかったんだろう。結局階段の上のお墓には行かないんだね。

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