緋色の日記帳 ー純文学系SFー
滝口アルファ
1日目
詩は書けなくても、
日記ならかけるのでは?と、
思ったからだ。
三日坊主に終わらなければいいが。
それにしても、
いつのまにか、
創作意欲失っていた。
いきなり、
白痴になったのだろうか。
それとも、
廃人になったのだろうか。
いずれにせよ、
ヤバそうだ。
というわけで、
当然の成り行きで、
いつのまにか、
詩も作れなくなった。
スランプとか、
イップスとか、
そんな洒落たものではない。
なんとなく、
猿に退化していくようだ。
ほんの僅かに残っている、
情熱の炎も、
諦めの嵐に吹き消されそうだ。
こうなったら、
この世界から脱出しようか。
いや、
そんな陳腐な選択はしたくない。
ここまで落ちぶれても、
クズにはクズの意地があるのだ。
それなら、
いっそピン芸人に転身して、
今からR1優勝を目指そうか。
お笑いを舐めるなよ。
そんな甘い世界ではあるまい。
やばい。
やばいぞ。
やばすぎる。
世界がだんだん薄くなっていく。
やばい。
やばいぞ。
やばすぎる。
視界がだんだん淘汰されていく。
天使が現れた。
唐突すぎるだろ。
ああ、
天使が微笑んでいる。
その微笑みで、
私の腐りきった
浄化しようというのか。
ってなこと考えてると、
天使が堕天使に変貌した。
やっぱりね。
そりゃそうだ。
天使と私とでは、
いくらなんでも、
アシンメトリーが過ぎる。
しかし、
この堕天使なら、
私にピッタリの相棒じゃないか。
神様も
分かっていらっしゃる。
グッドジョブ!
だけど、
その頼みの綱の
堕天使も消えた。
だよね。
だよね。
どうせ幻覚だったのだろう。
最初から分かっていたのだ。
さて、
正気に戻ってしまった。
これから、
どうしよう?
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