第35話

アレス様方は会場の真ん中を堂々と突っ切ると、王家のためにと用意された椅子の場所へと歩いていった。


「面を上げよ。」


アレス様のお父様の一言で会場内の人々は頭を上げていく。


「この度はよく来てくれた。今日は我々にとって重要な日だ。存分に楽しんでいって欲しい。」


この言葉を皮切りにパーティーが始まる。

挨拶の間静かだった音楽隊も会場内を盛り上げるように曲を奏で始める。


「よし、挨拶に行くか。」


『やっぱり行きますよね。』


「まぁ仕方ない。私たちが行かないと、この後の人間が一切挨拶出来ないからね。一緒に頑張ろう。」


『分かりましたわ。どうにか、耐えてみせます。』


私のアレス様への気持ちを知ってからか、気を利かせてくださるお父様。私は気合いを入れ直してアレス様の所へと向かう、


「久しぶりだな。リュンヌ国王。」


アレス様の所へ着くと、お父様が声を掛ける。


「あぁ久しぶりだな。ソレイユ国王。」


『ご無沙汰しております。リュンヌ国王陛下様、王妃様、王太子様。』


「メリア王女もよく来てくれた。楽しんでいってくれ。」


『ありがとうございます。』

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みつばち あおい @aoi_world

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