第34話
声をかけてくださる方々に挨拶をしながら、会場の真ん中の方へと歩みを進める。
「メリア大丈夫かい?」
『えぇお父様。大丈夫ですわ。』
隣国で行われるこのパーティーは初めて参加する為、お父様が気をきかせてくださる。
『それにしても、この国の雰囲気は私の国と真逆ですわね。』
「あぁ。そうかもしれないな。私とこの国の王とでは性格が違いすぎるからな。それが影響しているんだろう。」
そう、お父様とアレス様のお父様は性格が真逆と言っても過言ではない。温厚で暖かい雰囲気のあるお父様に対して、アレス様のお父様は冷酷。冷静沈着に国を動かしている。
性格が真逆なのに、お二人方はとても仲がいい。何故かは分からないけど、昔から仲が良かったらしい。
『ここまで違うとは面白いですわね。』
軽く会場内を見ていると、
「国王陛下、王妃様、王太子様のご入場です。」
アレス様方が着いたようで、騎士が大きな声をあげていた。騎士の声で扉が開くと、3人が会場に入ってきた。
会場内の人は一斉に頭を下げる。でも、私とお父様は頭を下げることなく、アレス様がいる方向を見ていた。
私の国とアレス様の国の立場は平等。これが2国間の絶対的ルール。だから、公式的な場で頭を下げることはルールに反する。私は慣れなくて、つい下げてしまいそうになってしまう。
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