第28話

「お嬢様、そろそろご夕飯のお時間ですが、先に湯のみはされますか?」


『いえ、結構よ。夕食はこのままで平気よ。』


「承知いたしました。それではご夕飯の準備が整いましたらお呼びいたします。」


『えぇ、ありがとう。』


私の返事を聞くと、髪のセットで使った道具を持って侍女は部屋から出ていった。



その後、お父様と夕飯を頂き、早めに湯のみをすると明日のために早めに眠りにつきました。


***


「お嬢様?おはようございます。今日はパーティーの日ですよ。」


『ん、おはよう。』


朝早く、侍女が私を起こしに来た。いつもならもっと寝れるのだけど今日は流石に無理のようね。朝なのに、何人もの侍女が忙しそうに動いているもの。


私の準備だけでも結構な時間が必要だから仕方ないのかもしれないけれど。


正直なところもう少し眠りたいと思ってしまう。


用意された朝ごはんを食べて、すぐに準備に入った。まずはお化粧から。これは私はなんのセンスもないので侍女に完全に任せてしまう。

普段のお化粧ならいいけど、今回はパーティーですからそういうことに秀でた人間がやるのが得策ですし。


青いドレスに合うようにお化粧を仕上げていく。暖色ではなくて、寒色を中心とした色合いで。派手になりすぎないように気をつけながら、色を合わせていく。


お化粧が終わったら昨日打ち合わせした通りに髪を仕上げていく。これは昨日やっただけあって少しはスムーズに進んだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る