第2話
夏休みでも比較的に空いてる列車の中で、あたしはこれでもかっというほど眉間に皺を寄せる。
笑う門には福来る。
それを実践しようと夏休みの目標にしてみたけど、早くも挫折しそうだった。
この状況では無理!!
この状況で笑える人が居るなら、ぜひとも会いたいものだ。
座ることなく扉の前に立っていたあたしは扉に額を押し付けた。
ゴンッッ!!!!
予想外に大きな音がして。乗客達が何事かと見てくる。
めり込むように、一層扉に顔を押し付けて、それを無視する。
けっして、恥ずかしかったわけではない!
大事なことなので、もう一度!!
恥ずかしかったわけじゃないんだからね///
……………………撃沈。
扉に反射して写る自分。
眉間の皺はなくなったけど、額と頬が赤くなってる。
痛くもないし…恥ずかしくて赤くなってるわけでもない……けっして。
流れる景色。
10分前の自分はワクワクしながら、その景色を見てた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます