川
nvfdisak
一
わたしが小学生のころのお話です。夏休みに入るすこし前、町で、子どもが失踪するという事件がおこりました。通学路にある掲示板に、彼の顔写真つきの貼り紙がされていたのを覚えています。彼とは同級生でしたが、会話はおろか、挨拶すら交わしたことはありませんでした。なので、わたしはこの事件をどこか他人事のようにとらえていたのです。梅雨明けの終業式の日から、あっという間にときは過ぎてゆきました。
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