第16話
「じゃ、私もそろそろ仕事に向かうかな。私も息子たちに色々教えたいなあー。」
父さんはいじけながら玄関に向かう。
「もお。いい大人がいじけないの。はい、荷物、気を付けてね」
「レリア…、うう。愛してるよ。じゃ、行ってきます。」
「ふふ、安心して私に任せて。行ってらっしゃい」
「さ、じゃああなたたちも食事を終えたら外に出てね。」
ふたりは返事をして急いでご飯を食べ始めた。
「メル、ご飯進んでないけど大丈夫?」
「うん、朝は少し弱いの。」
そういって温かいお茶を静かに飲む。
「食べ終わったらおいでって母さん言ってたけど昼からに変えようか?」
「だめよ。できるだけ早く戦えるようにならないといつまた急にパールが動き出すかわからないもの…。」
「それもそうか。じゃあちょっとでも食べておきなよ?倒れないように。」
「ええ…。」
メルはパンを一口サイズにちぎり、ゆっくりと口に運んだ。
ベインはメルを気にしながら黙々と食べ最後にミルクを一気飲みし、ふうっっとため息をつき、吹っ切ったように顔を両手でペチンと叩いた。
「よし。やるか。」
そう言ってメルにニコっと微笑んだ。
「ええ」
二人は机を片し、外に出た。
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