第10話
「ただいまああああ、レリアアアアア。」
(噂をすれば…父さんが帰ってきた。ね…子供の前でこれなんだ。母さんを困らせると後が大変なんだよ。)
ベインは小声でメルに言う。
「お帰りなさい、あなた、今日はベインがお客さんを連れてきたのよ♪
(だからちょっと落ち着いてもらえないかしら)」
そう言って母さんは近づいてくる父さんの顔を手で押しのけた。
父さんは少し拗ねたと思いきや気を取り直したのか
「おおお、お客さんがいるのか♪ベインまさかもう結婚したい相手が出来たのか?」
父さんはにやにやしながら話す。
「父さん!メル。ごめんよ…。父さん、この子はメル。森の奥で薪集めしてる時に色々あってもう暗くなるから連れてきたんだ。」
メルはニコッと父さんに向かって軽く頭を下げた。
父さんが騒がしいからパールが目を覚ましたのか、メルのフードからパールが眠たそうに頭に上る。
「わあああ、なにその可愛いの!」
クトがメルの頭に乗ったパールに近づくとパールはびっくりしたのか尻尾をぴんと伸ばした。
「ほお。森の奥で。女の子がそんな時間に森の奥にいたら危険じゃないか…ってそこにいるのは…」
父さんはキッチンからクトとメルのいるソファへ向かいメルの頭の上を見て驚いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます