第19話

靖春親子は思い出の公園に来ていた。




「パパーーーーーーーー…ココって公園だよね」




「そうだよ」




「ココに私の名前の由来があるの?」




「ーーーーーーーー…そうだよ、コッチにおいで」


靖春は娘の前を歩く。








「ーーーーーーーー…コレだよ」




「うわぁ!?この木だけスゴい大きい!!」


桜の木を見て驚き、感動している。




「えーっとーーーーーーーー…ココら辺に…………あった!?」


靖春は桜の木にあるモノを見つけた。








「ーーーーーーーー…サエ、ココを見てごらん」


靖春は娘を手招きして、木のある部分を指差す。









「コレはーーーーーーーー…?」




「ーーーーーーーー…コレはパパと……パパの大切な人が今のサエと同じ位の時に書いたモノなんだよ」




「パパの大切な人って、もしかしてママ?」


娘が靖春の方を見ると、目がキラキラと輝いていた。




「ーーーーーーーー…いや、ママとは違うんだよ」




「じゃあ、誰なの?私の知ってる人?」


答えが外れて娘は少し混乱してるみたいだ。






「パパの大切な人ーーーーーーーー…この桜の木にいるんだ」


靖春は桜の木を手で撫でる様に触る。

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