第12話 有名人の傷病:高橋洋一編
YouTube の「高橋洋一チャンネル」に「1/18 早めのライブ! テレビの裏側と骨折の事情を喋ります!」というタイトルが出て来た。
高橋洋一氏は元財務官僚で、現在は計量政策学者を名乗っている嘉悦大学教授だ。
彼が自身のチャンネルで語っていたのは、駅の階段を昇ろうとした時に左足が段差に引っ掛かって転倒し、右手を突いたら肩甲骨が骨折したというもの。
幸い、すぐに手術をする必要はなく、しばらくは三角巾で固定して骨がつくかどうかを見守るそうだ。
「やっぱり階段では手摺を使わないと駄目ですね」
御本人はそんな風に言っていた。
しかし、この人は69歳。
普通は手摺を使うでしょう。
オレ自身はよく高齢の患者にアドバイスしている。
「階段では手摺を使いましょう」と。
手摺は体重を預けるというより、触ることによって身体を安定させるためのものだ。
このメカニズムを簡単に説明しよう。
二足歩行の人間が自らの姿勢を安定させるのには入力された情報が矛盾なく脳内で統合される必要がある。
入力される情報というのは、目から入る視覚情報、足の裏から入る触覚情報、耳の奥にある三半規管から入る頭部の運動情報だ。
三半規管は極めて精密なモーションセンサーともいえる。
これらの情報は質も量も大切だ。
手摺を触ると、足の裏からの大雑把な触覚情報だけでなく、手の指からの繊細な触覚情報も得ることができる。
触覚情報が増えると姿勢が安定して転倒しにくくなる。
これを実感するには自分で試してみると良い。
壁の横に片足で立って目を閉じてみよう。
おそらくはグラグラして何秒も安定して立っていられない。
しかし壁側の手でそっと壁を触ってみると状況が一変する。
体重を預けるほどではない、触るだけだ。
それだけで驚くほど姿勢が安定する。
おそらく1分でも2分でも立っていることができる。
これは入力情報が増えたからだ。
ということで高橋洋一先生。
これからは是非とも階段では手摺を使ってください!
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