第17話 割合は常に同じ

 突然ですが、皆さん統計学は好きですか? 


 私は、自分で計算したり資料を作ったりするのは面倒なので嫌いですが、他の人が頑張って作った統計資料を読むのは好きだったりします。


 客観的に観察する事ができるので良い判断材料になりますからね。


 誰でもできる自作品の客観的な良さと悪さを、PVや♡の数で確認して、もしも修正が可能ならばできるだけ早い段階で修正すると、その後の離脱やフォローの減少を食い止める事ができますので、皆さんと一緒に真面目に考察してみましょう。


 あくまでも1PVでも増やすならという観点での話になります。今回も対象とするのは圧倒的多数であるWEB読者です。お友達の作家の方の行動は排除して考えてみます。


 まず、一般のWEB読者は、タイトル・キャッチコピー・あらすじを見て、それに惹かれて第一エピソードを読みに来ているという事ですね。これは元々わかっていました。


 そして、薄々そうじゃないかとは思っていたんですが、『そのタイトル等に興味を惹かれたWEB読者』の行動は驚くほど似ているということです。


 その作品の第一エピソードをクリックする傾向、その後各エピソードで読み続けるかどうするかを判断する傾向が不思議なことに同じだということです。


 分母がどれだけ増えても、その後のパーセンテージはずっと同じだということなんですね。


 例えば一話目のPVが百の時も千の時も万の時も常に二話目は75%、三話目は50%、四話目は40%と、減少していくということですね。


 ということは、一般のWEB読者からのPVが少ないうちに、もしも対応することができたなら、その後の作品の伸びが全然違うということになるでしょう。


 実際に拙作で具体例を見ていきましょう。

 

『【20万PV感謝!】美少女モンクにTS転生した俺はとにかく殴る!たまに蹴る!』

https://kakuyomu.jp/works/16818093077952549761


 記録をとっていたので表にしてみます。

 

                 

  第1話PV1000の時 PV8000の時→継続率%

  

 話 

 1   1000      8000    100%

 2    792     6250    78% 

 3    725     5300    66%

 4    610     5150    64%

 5 追  632     4900    61%

 6 画  541     5060    63%

 7    483     4050    51%

 8    498     3950    49%

 9 勇  512     4050    51%

10     444     3430    43%


 PV1000の方は、十の位と一の位の間に脳内で小数点を加えていただければ、そのまま百分率となりますのでわかりますよね。


 第5話の「追」は追放シーンのお話、第6話の「画」は(主人公とヒロインの画像リンクあり)、第9話の「勇」は閑話で勇者サイドのお話、といずれもサブタイトルで分かるようになっております。


 第6話だけ大きく違うのは、PV1000の時以降に画像リンクを貼り付けたので、おそらく画像を確認したい方が複数回訪れているからなのでしょう。


 ご覧いただいたようにPV1000の時と、PV8000の時でかなり似通ったPVの減少率?継続率?を辿っていっています。


 そしてこれと同じく、一話目がPV5000の時も二話目のPV4000と継続率80%です。12万文字経過した第一部の完結まで読み進めてくださった方も、PV5000の時にPV1000で2割であり、PV8000の時にも2割強でした。


 いかがでしょうか?


 データからわかることは、ファンタジージャンルでは分母の数が変わっても、1話から10話までの減少の割合、そして完結まで読んでくれる方の割合が同じだということです。ひょっとしたらカクヨム全体でそうなのかもしれませんね。


 掲載の途中で、本文やタイトルあらすじの内容に変更がなければ、「もっと第一話をたくさんの人に読まれたら、最後まで読んでくれる人は増えるはず」というのは淡い期待であって、現実にはあり得なかったようです。

  

 少なくとも私の作品の場合は。……ですけどね。

 

 因みに、誤字脱字等の編集以外は『美少女モンク』の内容を大きく変えた点はありませんでした。

 

 残念ながら長編はこの一本のみで、しかもまだ完結していないので、サンプルデータが少なすぎますが、もしデータをとっていらっしゃる方がいたら教えていただけますとありがたいです。

 

 話は戻りまして、以上の理由から、大きく編集したりテコ入れしたりするならば、できるだけ早いほうが良いということになりますね。


 まず第一話のPVが少ない場合は客観的にみて、タイトル・キャッチコピーにWEB読者が食い付いてきてくれていない証拠になってしまいます。


 連載中に星をもらえて、注目の作品に載っているはずの時に、読者の食い付き具合いが悪かった場合は、再度キャッチコピーだけでも練り直す事をお勧めします。キャッチコピーならば何回でも試行錯誤した方が良いと筆者は考えています。


 第一話から第二話の減少は、ランキング累計トップ層の作品でも二割減は普通の事らしいですね。


 ですので、五割以上減など極端に減った場合は、タイトル詐欺の内容になっていないか、またはタイトルあらすじで期待した内容に、話を読み進めても近づく気配がまったく無かったりしていないかを、再確認した方が良いかもしれません。


 第二話から第五話までの間で隣り合うPVが五割減などの場合も同様の事が言えると思います。


 とにかくWEB小説は序盤が全て!


 もっと言うならタイトルとキャッチコピーが全て!

 

だという事は、WEBに投稿する作者にとっては肝に銘じるべき事だと、自分で検証してみて再確認できました。


 因みに……自作品の何をどう直せば良いのか具体的な事は、私にはまだ良くわかっておりません。


 一話目から二話目はおそらく良いのでしょう。二話目から三話目で下がっているので、二話目を改良すればもっと継続率が上がるのでしょうか?


 10話目以降もたまにこういうのがあるのでなんとかはしたいんですが……

 

 しかし悪いかもしれないところの分析はできても正解がわからない……どないせいっちゅうねん!?


 誰かおせーてくださいm(_ _)m


 というわけで、私は今回の物語の改良はあきらめて、次回作を産み出す未来の自分に試行錯誤を期待しておきます。



 大事な事エクストラ。


 手直し、テコ入れするなら早いほうが断然お得!?


  

 


 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る