第16話 PV・星に固執しない
カクヨムコン10も半分終わり、折り返し地点を過ぎましたね。ウハウハの方はおめでとうございます。
残念ながらそうでない方は、たまたまWEB読者にささらなかった、もしくはキャッチコピーでキャッチできずに、カクヨムという大海に流されて埋もれてしまったのでしょう。
今までのエピソードを読んでくれた皆様は、今回のタイトルを見て、今さらなにを言ってんの? っと感じた方も多いかと思いますが、PV・星に固執しないのは精神衛生上、非常に大事な事だと思います。
自分の作品は読まれない
↓
もう書くのは辞めよう
と、筆を折って断筆するのが一番もったいない事だと私は考えるからです。特に長編が書ける方は、執筆を続けることを諦めるのはもったいないなと思います。
何万文字もの物語を作って、皆さんの様にカクヨムに実際に投稿するまでこぎつけているだけで、創作者としてすでに上澄みだと、読み専時代数十年の私は思います。
私が殊更にPVだのランキングだの星☆の獲得だのと言ってきていたのは、せっかく書いた物語を一人でも多くの読者に届けたいからです。皆さんもきっとそうでしょう。
鶏が先か卵が先か、星の獲得やランキングが上がればPVも増えますから結果的により多くの読者に物語を届ける事に繋がります。
しかし、PVが増えなかったからといって、その物語がつまらないとはイコールで結ばれるとは限らないのです。
あなたが書籍化を夢見るガチ勢で、もし今疲れてしまっていたとしたら、しばらくは趣味でゆっくりと書くことに切り替えても良いではないですか。
断筆するのは勿体ないですよ。
なんで急にこんな事を言い出したかというと、PVが増えなくて悩んでいると本作にコメントをいただいた事があったからなんです。
そもそもPVはジャンルによって最大値が全然違いますから、例えば同じPV1000だとしても価値が全然違います。
例えばカクヨムで最大のシェアをもつ異世界・現代ファンタジーのトップランカーの作者ならば、ファンタジー作品でPV1000は数時間で稼げるでしょうが、同じ作者が例えばエッセイを書いてもPV1000を達成するには何日もかかることでしょう。
始めからそのジャンルにいる読者の絶対数が全然違うからです。
また、同じファンタジージャンルだとしても小中学生を対象としたファンタジー児童小説と、私のようなアラフォーのおじさんを対象とした、現実世界に疲れた中年男性をメインのターゲット層にしたファンタジーでは読者の数が全然違います。
実際に、児童小説の金賞受賞作品だとしても星100台と、ファンタジーランキングのトップ層の作品と比べるとびっくりするくらい少ないのです。拝読させていただきましたが、アラフォーのおっさんが読んでも物凄く面白い作品でした。
それなのに星が100台というのは、それだけカクヨムには児童小説を読む読者がいないという証ともいえるでしょう。
児童小説や、ミステリー、SF、時代小説、文芸小説、ホラーもWEB読者は驚くほど数が少ない不人気ジャンルですが、ひとたび紙の書籍(電子書籍も含む)の世界に飛び出したら、これらは人気ジャンルなので読者は相当数います。
つまりカクヨムでは読まれなくとも需要は有るという事なので、これらのジャンルを書くのが好きな方、向いている方にもチャンスが有るということですよね。
裏を返せば、カクヨムコンで1次選考を突破できれば、誰にでも書籍化のチャンスが有るということなので、次回のカクヨムコンも見据えて、やはり地道に交流を続けるのが吉ということでしょう。
次回以降のお話になりますが、交流が苦手な方は一度書きたいジャンルをお休みして、徹底的にPV、星を狙ってWEB読者がたくさんいて稼げる、真の人気ジャンルを数本書いてみるという手段もあります。
人気におもねるのは嫌だと感じるかも知れませんが、そこで作者フォロワーを大量に得ることができれば、来年以降のカクヨムコン本番に作者フォロワーの何パーセントかはジャンル違いのあなたの作品も読んでくれるはずです。
なにしろ『作品』のみならず『作者』にまで価値を感じてくださっているありがたい方々なのですから!
しかも、例えばファンタジージャンルでは星100あっても1次選考は通過できないかもしれませんが、不人気ジャンルだった場合は星100でも余裕で通過できる、といった具合に星の価値は不人気ジャンルほど重くなります。
いわゆる不人気ジャンルで、本気で書籍化を目指している人ほど、戦略的に人気におもねるのも悪くはないのではないかと私は考えますが、いかがでしょうか?
前前回も書きましたが、食わず嫌いなだけで、あなたはファンタジーやラブコメが向いている事もあるかもしれませんしね。
以前にも何度か書いてきましたが、特にカクヨムというサイトは長期戦で戦い続けていくと、作者フォロワーが増えて、作品の初動で注目の作品に載ることが多くなるという、年々有利になっていくサイトです。
地道な活動が実を結ぶのだとすると、これ程素晴らしいサイトはないとすら言えます。
今年が駄目だったとしても、来年に期待して日々の交流や執筆に励み続けると、いつか日の目を見る日が来るかもしれません。
たまたまなのですが、実際に私が交流をさせていただいている方が昨年のカクヨムコン9でお二方受賞されています。その内の一作品は文芸作品でしたので、WEB読者の人気だけではなくカクヨムコンは文芸作品にも道がひらけています。
素晴らしいですね!
どこか遠くの出来事ではなく、身近なお話でしたので、ガチ勢ではなくふんわりと「いつか書籍化できたら嬉しいな」と思っていた私ですが、大変夢のある世界を見せていただきました。
筆を折ってしまっては、そこで終わってしまいます。
大事な事エクストラ。
断筆するにはまだ早い!
諦めたらそこで試合終了ですよ!
by安○先生
もしも、PV数や星の数に固執するのであれば、絶対値が決まっている以上「誰がこの物語を読むのか?」という、はっきりとした読者の顔を思い浮かべるのが、PVを増やすもっとも重大な事だと思います。
書きたい作品と細分化した人気ジャンルが一致している人は、タイトルやキャッチコピーを練る事や本文を精進して書き続ける以外に方法はありませんが、一致していない人はPVや星の数は切り分けて考えた方が精神衛生上良いと思われます。
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