非常にボリューミーでありながら細かく設定がされている、上質で丁寧な作品でした。
異世界転生というだけであり、主人公が亡くなって別の世界へ、という転生ものの当たり前を勿論この作品でも行うのですが、ものの1話くらいで別の世界へ行くので舞台である異世界へ容易に入り込めます!
また、小説の魅せ方が上手いですね!
本編とは別で雑誌のようなオマケ要素は出来事や世界観への理解度が深まります! キャラクター一覧や専門用語解説も分かりやすくて助かりました!
非常に音楽愛が伝わる、続きをわくわくしながら読むことのできる素晴らしい作品!
とてもおすすめです!
異世界転生×クラシック音楽×人間ドラマが見事に融合した、指揮者ファンタジー。
主人公アリアは前世で挫折した女性指揮者。
転生後も順風満帆ではなく、舞台に立つ者だけが抱える恐怖、責任、嫉妬、そして音楽への執念がリアルに描かれています。
特筆すべきは、クラシック音楽の描写の精度と臨場感。
楽曲分析が物語と自然に絡み合い、演奏シーンはまるで本物のコンサートを体験しているかのよう。音が読める小説です。
さらに、アリアとエリカの関係性は、友情ともライバルとも言い切れない濃密さがあり、互いを高め合う姿が胸を打ちます。
新キャラの登場で世界はさらに広がり、音楽で戦う物語としてのスケールも増していく。
音楽を知らなくても楽しめ、知っていれば倍面白い。
情熱と才能がぶつかり合う、稀有な指揮者ファンタジーです。
『Symphonie Un autre monde~異世界でタクトを執る少女』は、クラシック音楽をテーマにした非常にユニークな異世界転生物語です。
正直、私はクラシック音楽に詳しいわけではなく、本作で取り上げられたモーツァルトの『交響曲第39番』やブラームスの交響曲などの曲名を見てもピンときませんでした。しかし、興味が湧いてネットで調べてみると、どれも実際にクラシック界で重要な位置を占める有名な作品ばかりで、作中での楽曲描写や登場人物の演奏に込められた情熱や葛藤が、よりリアルに伝わってきました。
特に印象的だったのは、主人公アリアが異世界で新たに人生を踏み出し、自分の力で音楽の世界に立ち向かっていく強さとひたむきさです。指揮者という特殊な職業の描写も丁寧で、オーケストラとの人間関係や本番の緊張感、演奏が観客にもたらす感動がとてもリアルでした。
クラシックに詳しくなくても、音楽を通じて異世界で奮闘するアリアの成長物語は胸を熱くしてくれます。音楽ファンはもちろん、そうでない方にもぜひ読んでほしい、感動の作品です。
※読み合い企画からのレビューです
指揮者志望だった主人公が交通事故によって死を迎えたあと、自らを"管理者"と呼ぶ天使モドキに彼の作った世界へと転生させられて──という導入から始まる本作品は、作者のクラシック音楽に対する情熱がそのまま形となったような物語だ
モーツァルトやブラームスといった名作曲家の楽曲をオーケストラが演奏するさまがまるまる一話差し込まれ、主人公(あるいは作者)の解釈が詳細に述べられる
実際にその楽曲を聴きながら演奏回を読むと、まるで、美術館で解説音声を聞きながら絵画を鑑賞しているような気分になってくるのだ
異世界でクラシック
この組み合わせは恐らくカクヨム史上初めてであり、仮に前例があったとしても、この熱量で書かれてはいないだろうと断言できる
万人向けとは言えないが、逆に「こういう世界もあるのだ」と、一種の体験として楽しめるほどに尖った作品であることは間違いない
本レビューを読んで本作品に興味が湧いた方は、是非チャプター1の演奏回「W.A.Mozart: Symphony No.39 K543」までは読んでみてほしい
圧倒されること請け合いだ
芸術を司る神に異世界転生させられた少女のお話。
異世界転生の後のストーリーもさることながら、個人的には、「クラッシック音楽ってこんなふうに楽しめばいいんだなぁ」と楽しみ方を理解させられた作品です。
作曲家の特長や、曲の生まれた背景や情緒の読み取り方が、分かりやすいことに納得させられました。
所謂、クラッシック音楽うんちくが多いので、選り好みは出てしまうかと思いますが、新しい鑑賞の仕方を知ることができて満足です。
まったくの素人である私は、まずは歴史から知らないといけませんが汗
クラッシック音楽を楽しむ足掛かりとなる作品だと思います。