ゆしとマシンガンと女の子(名前はけい)

 兎瓦けいは、栃木県宇都宮市在住の、現地高校生である。長い前髪は、ヘアピン付きで、彼女の右目をほぼ覆い隠し、長髪は、後ろで束ねてある。奈良さとし、という彼氏がいる。目が余り良くないが、普段はコンタクトレンズに頼って、生活している。小さい頃、水族館で怪我を負ったシャチが、プールサイドに上がってきた時、トレイナーが見ていない隙に、コンクリートの客席側から、水槽への、仕切りを跨ぎ、そのシャチの傷患部を、なめた、という驚くべき、患病に対して強い使命感と、確立された動機を持つ。が、あまり本人は自覚的では、ない。名は、惑星守護色期巫天<炭素>担当「阿修羅」桂と同じ音を持つ。マシンガンと名乗る、現代の鯨類の魂に加えて、古代の体を持つ、非生物と接触する。


 闇雲に畑を荒らすように、彼は憤った。怒っていた。宇宙の果てまでを含む一切を、赦せないと呟いた。彼には、夢、があった。だが、彼はあきらめかけていた。彼の名を、求喰(あさり)柚宇(ゆう)といった。彼は今、女だった。

「惑星守護色期巫天<水素>担当「阿修羅」求喰柚宇」

 呼んだ声だった。浜辺にて、木の上から、けい達の集いを傍観しながら、ぼーっとしていた、自分を呼んだ声だった。

「___始めるぞ」

「あいっ」

 柚宇は、情けない、そして全く力のない返事をした。

「っていうかさあ。なんだ。ちょっと。さあ。待ってよ。おもしろいんだから。今。あの、変なヒトたち見てんの」

 しかしその中に<人>は、兎瓦けいのみであった。

 ゆしは、しきりに歌っていた。なぜか、そう断言できる。ただ単に発声では、なく返事を求める問いかけでも、所謂生物学に沿った、仲間への警告そういった類ではない他の何か。消去法で、歌、に間違いなかった。この、マシンガンとけいに、降りかかった困難その、中心にある不思議な力を持つ、ギター、これの源と言われるメスのシャチの声が、である。

 ギターの正体。けいは、質問をすることにした。すでに隣りに来ていたペンギンの手をにぎりながら。しかし、しゃべっている途中で、このペンギンはけいの手を振りほどくことになる。

「ゆしちゃん?」

 はっとした。ペンギンが、自分の居心地の悪い握手を、拒み、ばたばた、とけいの手をふりほどいた時、ペンギンは自分で自分の目を、ヒレにより打ってしまったのである。痛そう、という感情表現は到底理解はできなかったが、ペンギンの目が充血してしまった。けいは、叫んだ。

「あらまっ!これよ?マシンガン!これよ?恩返しの時間だべな!? そうだべ!かかかわいそうにぃ~!」

「お前がやったのだろう」

 マシンガンは、珍しく冷たかった。

 -

「デートしようぜ、浄介」

「いや、おかしいでしょ絶対に。奈良に殺されますから」

「ほら、外野はどっか行けよ。今日の練習終わり終わり」

 時間帯は、あと2時間もすれば、真っ暗になるだろう、ちらほら帰る人を追って帰る人も、視界に次々と入ってくる。波は静かだ。まるで、そっとしといてよ、とでも言っているような波であった。長居する場所じゃ、雰囲気として、なくなってきた。桂は、坂口にウインクすると、スイッチが切り替わったように、他のメンバー、レノン、かや、ツチノトそしてマシンガンの見かけを保ったまま、のハンダあさりは、ばらばらに帰路についた。かは、解らないが、皆浜辺から、坂口と桂を残して去って行った。

 坂口浄介は頭の中で、繰り返した。

「(おれは今、猛烈に困っている。)」

 -

「シャチという動物について説明しますか」

 小山はうきうきとした表情で、けいに快い返事を期待した。しかし、けいは忙しかった。

「ああぅ!もうマシなもん置いてないからよ!?アルマジロウ、これで勘弁してね?」

 見れば、けいは、葉っぱをペンギンの右目に、無理矢理くくりつけている。向こうで、柚宇が怒鳴った。

「悪化するぞ、馬鹿野郎!」

 けいは、ムカっときた。

「うるせええよ!変なキョンシー人魚!!!なにおめえ札の付いてないキョンシーみたいな恰好して、足、魚なんだよ!意味わかんねえし!帽子、長過ぎ!あと!」

「そりゃどうも。あんまり、無駄なことをやってるっぽいんでねえ。お前自身の無能を解らせてやりたかったんだよ、人間」

「ああ!?」

 唖然とする、マシンガン。

「一瞬のうちに仲良くなったな、おまえ「なってねえし!」

 けいは、さえぎった。ふんふん言いながら、葉っぱを取るけい。

「ゆしちゃんよ!おめえ、あのギターと同じだっつんだったら、この子、えっとアルマジロウの傷治せんじゃねえべか?」

「え、そんな魔法みたいなことできないけど、、、」

「え」

 けいは、ぽと、と葉を落とした。

 -

「GUITARSPEAK... yo... fULL on to the shock I’m here to speak some truth What I overcome You will witness the whole meaning I wanna be living Hear me been through all the attempt I’m high Crazy enough to touch the sky, Define now it’s time」

 -

「え、そんな魔法みたいなこと、できませんけど、、、」

「きいたきいた」

 けいは、とりあえずペンギンを見た。

「うえ~んマシンガンっ!そこのゆしとかいうシャチ、おめえと一緒で全然使えねえじゃねえか」

 ゆしとマシンガン、両方のシャチがムカっときているところに、近付く気配が在った。

 求喰柚宇だった。睨みつける兎瓦けい。それにしても、異常とも、言える適応力を見せている、この、女子高生、すでにこの場にいる全員に、言いたい放題言えるような、そんなポジションを獲得することに成功している感が、ある。けいは、言った。

「なんか用け?キョンシー人魚」

 ば、とペンギンを抱きかかえるけい。ペンギンは迷惑そうだ。柚宇は口を、開いた。

「お前。どこまでも怖いもの知らずだな。ふう」

 一度、ゆしを見た。ゆしは、ぷふ、と息を水面上に吹き上げるのみ、である。

「おい、あばずれ。ちょっと声、、、。どんなんでもいいや、出してみろよ」

 あばずれ、とそう呼んだのである。それにしても、とけいは思った。ここにいる多くの者の、ゆしというシャチに対する扱いが、あまりにも非道くは、ないだろうか。けいは、口を挟んだ。

「かわいいじゃねえか、あのシャチ」

 ぎろ、と柚宇はけいを見た。不可解なことに、柚宇は今までで一番、不快を胸に抱かされた様子だった。けいはびっくりして、一瞬、泣きそうになった。

「かわいい?」 

 それ以上は、何も言わなかった。ゆしは、反応した。

「いいよ」

 -

「ほうっ!」

 仁美は、一通り終えた、が、息一つ切らず、誇りの眼差しを向けるスティーブ Jettoes 神岡に、感嘆の声を上げた。

「やっぱり、馬鹿って格好いいわねー」

「あらっ? そんな感じ?」

「いい、ヒマ潰しになった。ありがとう。ところで、さっきカメさん、何か来るって言ってなかった?」

「言ってたな」

 パンパン、とパンツから埃を取るスティーブ。

「私もストレス解消法あれば、いいんだけどなあ、何か」

「いや、おれのはこれ、仕事なんすけど」

 あはは、と仁美は笑ってくれた。その時である。

 -

 地球様神岡眞弥は、愚痴をこぼした。

「冷たいなア、、、ヤな感じだったなあ」

 目には、うっすらと涙を浮かべていた。

「ま!しょうがないかっ、新生活に障害はつきものっ」

 彼女は999前向きな、人間(?)だった。

「で。、、、んで!じゃじゃーん、テ・レ・ビィっ!!!」

 友達は、まだいないので、彼女は一人喋るしか、無かった。

「まあ、あれだよね。うんと。 スーパーだよね、まず」

 家にはチュッパチャプスしか、なかった。サンユー、というスーパーが、この団地を下りるとあるらしいことを、大家さんから聞いていた。今すぐ、行くことにした。思い立ったら即行動!が地球様のMottoで、あった。普通の、ココロザシであった。

「うんとね?お姉さん、ここに来たばっかりでさあ、サンユーって知ってる?」

 三輪車で、今、眞弥と出くわしたまだ小さい、園児に質問をしていた。

 団地の下り方がわからない。眞弥は方向感覚どころか、坂を下ることすら認識できない様子だった。園児は首を縦に振る。「うん。ああいって、こうぐんって曲がってそこー」

「うーん。だからね?うーん」

 辺りは、暗くなり始めていた。やばい、と思った。このままでは、野垂れ死ぬ、と眞弥は危機感を覚えた。

「あのう。家の帰り方がわからないんですけど、、」

「あらー何やってんの、あんた」

 パートの肝っ玉母さん風、チュッパチャプスを持った眞弥は、レジでマシーン越しに質問をしていた。中は混雑しており、あとには人がつかえている。眞弥は、背中に舌打ちを聞いた。

「あああううう」と心の中で、真後ろの高校生に詫びた。

「すぐ近く?こっから」

「はい、なんですけど。あのそうなんですけど。難しいんです」

「そうなんだあ。どうしようかねえ。とりあえず待ってて。今は他のお客さん相手にしないと、ね。ちょっと待ってて。ごめんね」

 眞弥は、うなづいた。チラシを片手に、スーパーの中の雑誌コーナー隣の窓で、眞弥はため息をついた。

「、、、どうしよう。早くも、帰りたいよう」

 目には、うっすらと涙を浮かべていた。

「私、あと40分で終わるからさー!もしあれだったら、送ってってあげるよ?私車あるし!」

「あり!ありがとうございます!ほんとすいません」

 眞弥は、天国にいるような気分だった。地球様は、大袈裟だった。

 家に着くと、眞弥は気付いたことがあった。

「あ! 私、またチュッパチャプスしか、買ってねえ!」

 眞弥は寝ることにした。

 -

 いつの間にやら、真っ暗になってしまった海沿い。坂口浄介は、こともあろうか、友達の彼女とファミレスに、居た。

「、、、」

 ものを食っているときは、こんなに静かなんだ、と浄介は、桂を見た。

「、、、」

 会話はなかった。気まずさ、などというモノがあるなら都合が良かった。浄介は、帰らなくちゃ、という思いを強くした。「あのさあ、、、。やっぱまずいと、さあー思うんだよねえ。おれ、明日も野球部で早いし」

 今日、退部届を出してきた。桂は、答えた。

「辞めたんじゃなかったの?」

「なぜ、それを」

「しほから」

「あのネッシー?」

 桂は、笑った。

「そう。あのネッシー」

 笑いのツボが、全くわからなかった。いいから、もう帰りたい。桂は口を開いた。露骨に、顔を近付けた。

「予言します」

 気のせいか、声が二重に聴こえた。普段の声に加えて、ひとつ低い音が加わったような。

「これからこのデニーズに、、、」

 ドアが開いた。奈良さとしだった。友達と3人だった。なぜ、こんなところに。

「私の彼がきます」

 -

 夜中に起きた、眞弥は「コンビニがあんじゃん!」と一人で、けたたましい声を響かせた。しばらくして、となりから、どんどん、と二回ノックがあった。その意味を、彼女は知らなかった。古いアパートであった。

 外に出た眞弥は、うーんと念じた。

「なんかこっちの方な気がするなあ」

 眞弥は、目的地とは、逆の方向の彼女にとっての、樹海へと足を踏み入れていった。

 奇跡的にコンビニに着いた彼女は、自信の化身のようになっていた。

「ふ。ひれ伏せ、人間どもよ。我は、コンビニに辿り着く者ぞ」

 一体誰に向けて、言ったかはわからなかった。漫画を手に取った。絵で選んでいた。一冊抜き、カゴに入れ、次は、サンドウィッチのコーナーの前に、居た。

「うーん。カツな、き・ぶ・ん」

 独り言の多い、女だった。牛乳を忘れた、という曲をアドリブで作曲しながら、それを鼻歌にし、にこやかな表情で、道を進んだ。街灯を見ながら、誰かを思い出しているようだった。街灯の丸い電球が、その人物の頭と酷似していた。

 -

チョウ*ダレだ?

カミオカマヤ*シャチ。あなたとオナじよ。ナニしてるの?

 湖。おそらく海へと繋ぐ水路の一切は、どこにも見当たらない。一人の女の子が、岩場に身をかがめ、覗き込む恰好で、まだ子供のシャチをやさしく、しかし恐ろしく至近距離で眺めている。恐れている様子は、ないようだ。

チョウ*、、、。

マヤ*ナニもしてないんだ。 チョウ*、、、。ウえジにするのを、マってる。

マヤ*、、、ホンキ? 

 ぽちゃっ、言葉のあとを、響く音、水面で追った。そのシャチが、尾びれで起こしたものだった。肯定か。女の子は、目を閉じた。

マヤ*ダメだよ。シんだら。 

チョウ*、、、。

マヤ*ミて。キっていうんだよ。

 大木がかがみこむような、変わった前のめりな恰好で女の子の真上の空を、さえぎっていた。彼女は力いっぱい笑った。

マヤ*キいて。カレがあなたのこと、タスけてくれるんだって。

チョウ*、、、?

マヤ*このキはね?ミっつの、ツキのカミサマが、スんでるのよ?ショウカイするね?

 みるみるうちに、大木の腹一か所が、不気味に腫瘍よろしく、膨れ上がっていくのがわかる。

マヤ*ミて?カノジョが、キムラユミさま。セイハロー。

チョウ*ハ、ハロー。

マヤ*はっははは、ゴメン。マネしなくていいよ?ツギの、カミサマ、はい、どーん。

 ばささ、と頭上の、緑に生い茂る葉が、「キィイイ」と耳が、震えるほど高く鋭い音を出し始めた様だ。気味が悪い。

チョウ*!??(あとずさる)

マヤ*カノジョが、シャイなケイさまだよ。はい、スト~ップ。

 音が止み、代わりにぼこぼこ、と地面から大木を支える根っこの先が、か細くもパワフルな、要領で、顔を見せる。

マヤ*はい、サイゴがカレ、アマリイユウさま。ふふふ、ユウさまはとってもエロいカタなの。

チョウ*、、、。エロいのか。

マヤ*そこだけハンノウするんだね。さて、イジョウ、アシュラ、ツキのカミサマタチでした~。、、、じゃないよね、えっと。

チョウ*おれは、イきれるなら、イきたい。

マヤ*よくイった! ふふ、あなたにねえ、これからものすごいチカラをアげるからっ♪

チョウ*、、、メシがタべれれば、おれはそれでい(さえぎられるコエ)

マヤ*ノヴァスフィア。イマ、このモノにオオいなるチカラをサズけたまえ~。、、、な~んちゃって!ナマエなんていうの?

チョウ*チョウ。

マヤ*チョウ。あなたはね!ただこのカミサマタチを、タべればいいのよ?どうぞ。

チョウ*、、、。それ、クえるのか?

マヤ*はい、どーん。

 バキン。豪快な、しかし簡潔な長さの音を響かせ、大木が真っ二つに裂けた。二方向の、植物の姿態。すぐさま、えぐるような、もがくネズミの足のような、躍動を空中で見せ、そのままチョウの頭に覆いかぶさるように、乗っかった。声も出ないシャチ。女の子は、つぶやいた。

マヤ*あたしのナは、カミオカマヤ。イチバンサイショの、イきもの、フタリのサイショのコドモよ。EIAGXNイシアガン。

チョウ*、、、、!?

 ツギにメがサめたトキ、チョウはすでにオトナだった。ミミからは、ネックレスのようにタれサがるイッポンの、ワカメだった。ワケがワからなかったが、どうやらジブンはイきているらしい。さて、ここは

ゆし*ッギャアアアああああああああああああああああああああああああああっ

 -

 神岡眞弥は、あの頃が懐かしいと思った。どれくらい前だろう。おそらく何万年も前だ。

「さて、、、」

 さて、もう自分がどこにいるのかわからなくなっていた。団地にいるはずだったのが、やたら車の、往来の激しい所に、出てしまっていた。

「うーん。もう、3時半だしなあ」

 向こうで、自分に向かって手を招く男性が、居た。友人と二人のようである。助けてくれるかもしれない。友好的な連中では、なかった。気付いたら、ひと気のつかない路地裏に連れていかれていた。

「変わった頭してんねえ、、、。おっひょ!え、喰い込んでない?この石!やっぱおじちゃん達には、若い子の趣味わかんねえや~」

 おじ~と言っても、その2人組は、どう見ても20代であった。だが、酒臭かった。眞弥は、一言も発しない。

「いやねー」

 シュボっと至近距離で、タバコに火をつけ、眞弥の目を覗きこんだ。

「こんな暗い時間にねえ」

 手が、眞弥の腰に触れた。

「若い子がねえ」

 もう一人は、笑いながら、通行人の気配はないか、辺りに軽く注意を働かせている。だが、酔っ払っている様子なので、そこまで、警備が機能しているかは怪しかった。それでも、夜中なので、まず誰かの目に触れられる気配はなさそうだった。眞弥は、軽く息を吸った。2,3回それを繰り返した。

「あれ!?ありゃれ!?もう泣かしちゃった!?まだ、なんもしてないのにィ」

 オーバーリアクションで、少し身を眞弥から、ふんぞり返らせた、男は、パートナーに視線を送り、実はそのあと、彼がその目に神岡眞弥を収めることは、なかった。

 ごき。

 倒れた目の前の男を見て、パートナーは、間を置いて、叫んだ。

「あああああああああああ!!!しんぺい!!!!!」

 さっきまで、眞弥に迫っていた男は、今コンクリートになっていた。言葉通りの意味だった。ひしゃげ、潰れ、厚さ3cm以下のそれは、もう人ではなくなっていた。眞弥の姿は消えていた。家に、ようやく着いた眞弥は、ベッドの枕側では、ない方に顔を押し付け、大声で泣き出した。隣りに聴こえないように、しっかり声は、布団に吸収させた。何が原因かは定かで、ないが、眞弥は、心を、傷つけていた。

 朝、起きて、眞弥は、ふぅっと言った。カーテンを開け、窓を開け逃げた小鳥に、遅れてあいさつをした。

「おはよう、太陽っ」

 暗い様子は消えていた。見ると、パトカーが目の前を通り過ぎて行った。眞弥は、二階であるこの部屋の、真ん中に戻り、夜中に買っておいた、電球を上にはめた。どんどん、と大家さんがノックしてきた。

「神岡さ~ん、ちょっと警察の方がお話あるって!たぶん、あなただけじゃなくて、この付近のひとたち全員だと、思うんだけどよ~?」

 挨拶をし、質問に応えた眞弥は、怪しまれることなく、また、部屋で一人に戻った。

「、、、。 カツサンド食べよ」

 眞弥はまた、泣きそうになっていた。眞弥は、しまっておいた岩石を頭の内部から、そっと外へ出した。テレビをつけると、こてり、と起きたばかりなのに、また寝てしまった。

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