第39話 海の家

 そんなわけで浜辺に向かった俺達。

 そこそこに人が集まっており、泳いでいる。

 海の家なんかも複数あって賑わっているな。


 いやぁ、浜辺っていいものだなぁ。

 決して綺麗とは思えない感じだけれども。


 どうせなら沖縄とかに飛ばしてくれればよかったのに。

 まぁ贅沢はいってられない。

 

 遊ぶには十分過ぎる場所だ。


「それじゃあ泳ぎましょー!!」


 そう言って夏芽が飛び出そうとするが

 小泉先輩に首根っこを掴まれ、止められてしまった。


「駄目です! まずは準備運動!

 万が一、足がつったりしたら

 死活問題ですからね!!」


 ……ということで準備運動。

 皆、水着姿でやらされることに。


 飯塚先輩すら大人しく従っている。

 小泉先輩、真面目だからこういうの怒りそうだもんな。


 あとで怒られるより、ちょっとの準備運動と見たか。


 ちなみに夏芽はなぜか赤いビキニ姿。

 冬見はスク水である。


 当然七歳の水着なんかで興奮はしない。

 俺も……転生者だからな。


 しかし飯塚先輩は競泳水着だが、

 スタイル抜群である。


 巨乳と言うよりは美乳。

 尻も引き締まっている。


 流石に訓練が趣味なだけある。


「ちょっと!! なに小泉先輩

 のことばかり見てんのよ!」


 うっ夏芽のやつにバレた。

 どう言い訳しようかな……。


「い、いやたまたま見てただけだ」

「ガッツリ見つめてたわよ」

「…………浮気ですか、旦那様」


 ものすごい幻力を吹き出して黎亜が睨んでくる!!

 ニコニコしてるけど超怖い!!


「い、いや浮気じゃないよ! 浮気じゃ!!」

「? なに話してるんですかな、皆さん」


 小泉先輩が近づいてくる。

 思わず顔を赤らめてしまう。


「顔が真っ赤ですぞ。どうなされた?」


 そのまま小泉先輩が俺の額に手を当てた。

 うう、は、恥ずかしい……。


 女性陣はなにか感情のこもった目で俺を見ている。

 な、なんだよ……。


 俺はそんな空気が耐えられなくて

 急いで海へと飛び出していった。


「こらー!! 水にいきなり浸かるんじゃありません!」


 小泉先輩に怒られたが些細なことだ!!

 俺はそのまま思いっきり泳いだ。


 一通り、泳ぎ終わると

 皆で焼きそばを食べることになった。


 ちょうど昼食の時間だ。

 金銭は……ちゃんと持ってきている。


 かき氷も食べることにしよう。


「な、なんですかこれは美味しいですね……!」


 黎亜がそれを食べて、とても美味しそうに驚いた。

 そのオーバーリアクションを訝しげに見る夏芽。


「あんた、普段どんな食生活してるのよ……」

「基本的に和食を……」

「そ、そういえば黎亜ちゃんはなんで学校来ないの?」


「百合宮の女は本家の人間の子を生むために存在するのです。

 外の穢れなど知らなくていいという方針で……」


「な、なんか大変だね……」


 聞いた冬見が少々引いた顔をする。

 百合宮家……。俺の分家、なのか? 一応。

 あんまりいい家とは言えないな……。


 学園ぐらい行かせてもいいのに。

 まぁ、ちょっと危ないけれど。

 あの学園……。

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