第3話



『なんて暇な毎日…』


ため息と共に出てきた

その言葉。




「では、今日はお出掛けにでも

参りましょうか?」



つい零した私の言葉を

拾うかのように

後ろから聞きなれた声がした。





振り返ってみると

案の定、私の一番の世話係

南がいた。



見た目はまだまだ

幼さが残ってはいるけれど、

実際には20歳で、

私に遣えている者たちの中でも一番優秀。






『それは誠か?』


久しぶりに外に出られる嬉しさで

目が輝く私を見て、南は頷く。





そんな南を見て、

さっそく出かける準備のため

女中を呼び、自室に戻る。









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