それが私の物語なら
言葉は刃だ
紙の上に降るたび、心が削れる
この世界にまだない何かを
たった一人で探し続ける
一文字、また一文字削っては書き、書いては消す
自分の内側を晒す恐怖とそれでも書かずにはいられない衝動
読まれることを想像すると
心臓が早鐘を打つ
批判の眼差し、無関心の沈黙
読まれるたびに
自分の素肌が晒されるよう
好きだから続けるのか
それとも続けるから好きになるのか
分からないまま、今日も書く
つらさも恐怖も
この物語の一部だと信じて
震える指で、次の一行を紡ぐ
この苦しみも、愛してしまったからには仕方ない
それが私の物語なら
綴っていくしかないようで
夜明けを超えられない言葉たち 加加阿 葵 @cacao_KK
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