雪語

雪が降り積もる中

世界は音を失った


昨日の悲しみさえ凍らせて

全てを飲み込む銀の海


雪は見ている

震える指先の誓いも

温度のない孤独も


雪は聞いている

微かな祈りも

届かぬ独り言も


忘れたくても忘れられないもの

過ぎ去ったはずなのに消えないもの


そのすべてを白に閉じ込めた


傷さえ美しく見えるこの夜に

次の朝を祈るように


雪が語りつくした昨日は

終わりのない痛みの形で

未来を求める祈りの姿で

目の前に広がっている

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