メラメラ・マジック!~超可愛い天才最強魔法使い(私)の暴走炎魔法~

@heiyakakuyom

第1話 炎炎の魔法使い

 赤くて長い髪、赤い瞳、赤黒のローブととんがり帽子。

 この全体的に赤い美少女は誰なのかー!?

 私です。

 いやー、赤いですね。

 真っ赤っ赤です。

 丸くなればトマトです。

 いや、りんごかもしれません。


 ……どっちでもいいですね。

 とにかく赤いのが私、メラです。

 特徴としてはやっぱり赤いことと、なんちゃって敬語ですかね。

 後、自分で言うのもあれですが顔がいいです。





 そんなことは置いておいて、そろそろ事が起きるタイミングっぽいですね。


 私がいるのは、とある街の、これまたとあるお店。

 一見平和そうですが、私の正義の魂が言っています。

 これから何かが起きると!


 「待てー!泥棒!」

 

 起きた!って、


 「そっちですか!?」

 

 事が起きたのは、反対側のお店でした。

 おばあちゃんが元気に泥棒を追いかけています。

 私としたことが、勘違いしてたみたいですね。

 とにかく、泥棒を追いましょう!

そう思い、私は走り出しました。



 「やりましたね兄貴!」  


 「おう!後はこれを売っぱらえば俺たちは大金持ちだ!」


 「一生どころか、孫の代まで遊んで暮らせるぜ!」


 如何にも小悪党といった三人組が、私の待ち伏せたところにやってきました。

 まぁ、逃げるなら街の外ですし、兵がいる正面から出れる訳ないので裏口に来るのは予想できます。

 しかし、ここまで泥棒より先に走るのはなかなか大変でした。


 「だ、誰だてめぇ!」


 人がいないと高を括っていた彼らは、慌て聞いてきます。

 物凄く睨みつけてきて怖いですが、せっかくなので考えていたセリフをお披露目しましょう。

 

 「私が誰か。強いて言うなら、炎が大好きな天才魔法使いです!」


 正義の天才魔法使いと悩みましたが、やはり私と言えば炎です。


 「さぁ悪党ども!観念するときです!大人しく捕まってください!」


 ビシッと、ポーズまでしっかりと取って考えたセリフを言いきりました。


 …決まったぁぁあああ!

 初めて綺麗に言えました!

 言ってる途中に攻撃してきたりだなんだで途中で止められてたので、最後まで言えたのは初めてです。感謝!


 「捕まってたまるか!」


 なお、抵抗はするもよう。

 それぞれ武装して襲い掛かってきました。


 前言撤回!

 やっぱり悪党にする感謝なんてありません!大人しく捕まってくれないなら、強硬手段です!


 「仕方ないですね。じゃあ、燃やします!」


 三人の攻撃を華麗に躱し(自分で言うのもなんですが、とても華麗でした)、私はぐぐーっと手に魔力を込めます。

 魔法使いの攻撃手段は、やはり魔法。

 圧倒的な力というものを、見せてあげましょう。


 『メラ』


 私は一番得意な魔法を三人に放ちます。

 手から放たれた炎は瞬く間に三人へと広がり、あんまり人様には聞かせられないような悲鳴が起こりました。

 こんがり良い色の焼き目が付きく頃には、三人とも意識が飛んでいます。


 あ、安心してください。死んでないですから。しばらーく火傷とトラウマが残るでしょうけど、どちらもいつかは治ります。

 ・・・たぶん。


 「これに懲りたら、悪事なんて働かないことです。」


 私はその犯罪者たちを引きずって交番まで運び、バッグを届けます。

 正直、わざわざ本人に返しに行くのはめんどくさいのでこういう組織があるのはありがたいです。


 さてと、ではやりすぎだと怒られてしまう前に次の街へ行くとしましょう。


 …それにしても、売っただけで孫の代まで遊べるほどの物って、何だったんでしょう?

 まぁ、私には関係ない話ですね。

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