第95話

これはますます気になるっ。



今日はもうっ




「よし、とりあえず帰るか」




ホッとした様子の大地が言う。




「「は?」」




何を言う、オカン。




「誰がオカンだ」




何を言う、オカン。




「オカンじゃねぇ」



「今日は桜竜をソッと見守るんだよ」




……うん、全く同じ事を考えてるんだけど


まぁ、あたしの場合は見守るんじゃなくて観察だけど。



焔が言うと、怪しい。


ストーカーまっしぐらだ。




「うるせぇ。ストーカーじゃねぇわ」



「ちょっと、さっきから人の思考にツッコミいれるの止めて」



「お前ら、今日がなんの日か忘れてるな?」



「「??」」




なんの日?



焔と二人、わからずに首を傾げる。



呆れ顔の大地。



ぬ……。




「今日は集会だろうが」



「「……あ」」




忘れてたっ。


すっかり忘れてたわっ。



今日は月1回のSWORDの集会の日だったわ。



この日は皆集まって、バイクや車で公道を流す日。



いつもなら志郎と長く一緒に居れる、大好きなバイクを思う存分乗り回せる最高の日で心待ちにしてるのに。



そんな日に特攻隊長と親衛隊長が休むわけにはいかない。



けれどっ。


もう決めたんだ。



今日はトコトン桜竜を追うって。



だから焔には悪いけどっ。




「アイタタタタタタタッ!!」



「美己?」



「オイ?」




あたしは腹を押さえて蹲った。



寄ってこようとする大地と焔を手で止め




「生理きたっ。コレ、無理だわっ。痛すぎて動けないっ。今日は出れないわっ」



「は?お前、生理まだだろ」




このオカンッ!!


なんで人の生理の時期まで知ってんだよっ。




「セクハラぁっ!!」



「ぐおっ!?」




大地に腹パンをくらわして、立ち上がると




「オイ、美己!!」



「ってことで、今日は休みーっ」




呼び止める焔に返事をして、とりあえずその場を離脱する。



泣く泣く……ではあった。



……志郎。



う"う"。

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