第93話
「こんっっのバカ!!桜竜の邪魔をするんじゃねぇ!!」
ベッ!!
大地に外に連れ出されて、連れてこられたのはコンビニから少し離れた路地。
桜竜には見えない、でも桜竜を見れる場所で。
そこで待っていた焔に、頭をしこたま殴られた。
「なにすんじゃ、ゴ」
「喧しいッ。桜竜にバレるだろうがっ」
バッ!!
ガッ!!
「お前の方が喧しいがな」
冷静な大地のツッコミ。
「「…………」」
そうそう何度も殴られてたまるかっ。
もう一度殴られそうになり、焔の手を真剣白羽取りで阻止する。
てか、やっぱり居たな。
大地だけ居るって、おかしいと思ったんだ。
「なんで居るの、焔。フラれたんでしょ。泣いて部屋に閉じ籠ってろ」
「ぶふっ」
大地が吹き出す。
「フラれてねぇよっ」
「え……」
マジか……。
コイツ、マジか……。
フラれたこともわからずストーカーと化したかっ。
「「…………」」
グググ……ッと掴まれた手を押してくる焔。
さ……せるかぁっ。
「フラれてねぇ」
「お」
呟いた焔の手の力が抜けていく。
視線があたしからコンビニ……桜竜へ。
「桜竜が俺を遠ざける。それには何か理由がある」
「ー理由??」
切ない、とても切ない瞳で桜竜を見ながら焔が言う。
「理由って何」
「そこはまだわからん」
「わからんのんかいっ」
「しかし」
「しかし!?」
「今日は顔色が良いな」
オカンか。
娘の体調を気にするオカンか。
慈愛に満ちたまなざしはもう聖母のようだった……。
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