第30話
パクッと肉まんにかぶりつく。
ジュワッと口の中いっぱいに熱々の肉汁が広がる。
「美味しい」
「そうか」
つい零れた呟きに嬉しそうに笑った進藤。
「これも食べ……」
「いらない」
「…………」
自分が持ってる肉まんを差し出そうとするからキッパリと断る。
少し悲しそうに進藤も肉まんを食べ始めたけれど、何かに気づいた表情をしてあたしに手を伸ばしてきた。
「な……にゅっ」
何?と聞こうとしたけど、細く長い指で唇を拭われ言えなかった。
「にゅって」
とケラケラ笑った進藤はそのあたしの唇を拭った指をペロッと舐める。
「肉汁でテカテカだぞ」
……慣れてるな、コイツ。
さすが色男。
ドン引きである。
そんなあたしの表情に気づいた進藤は
「あっ!!」
と声を上げると何故かアタフタしだした。
そして
「違うぞ!!」
と言った。
……何が??
「慣れてるわけじゃないからなっ。そのっっお前見てたら勝手に手が伸びてっっ」
……聞いてないが。
「こんなこと初めてだっ」
……いやそんな胸を張って言われても。
「初めてオメデトウ??」
言ってみる。
「ありがとう??」
返事が返ってきた。
「「…………」」
何コレ??
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