第30話

「そうなの?良かったね涼」




「ああ、安心した」





莉子にはたくさん悩みを相談したからな。

何回も莉子には世話になった。





「ね、涼。今日なぎちゃん泊まりなら莉子たちもどっか泊まっていこうよ〜」




「いや、それは無理」




「えー、なんで?」




「やっぱなぎのこと心配だから、何かあった時のために家にいてえし。

それに、お前とはもうそんなことしねえって言っただろ」






もう俺とお前は恋人ではないんだから、と言えば頬を膨らますあいつ。

中々あざといな。





「もー、いけず!」




「はは、ごめん」





なぎが友達とうまく行ってるかも不安だし、何かトラブルがあった時、1番に駆けつけるのはやはり兄である俺の役割だから。

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