主人公ヴィクターさんの内に秘める感情、それは復讐です。
探索者の両親がダンジョンで亡くなってしまったことが原因でした。
ダンジョンを滅ぼす目標をたて、心技体を極める毎日。
ついに探索者登録を行いダンジョンに潜ることになりますが、そこは様々な思いを持った人たちが集まっていました。
ダンジョンを介して浮き彫りになる人間関係と裏事情、そして謎。
リアルな現実が書かれているので、ダンジョンができたらこうなるかもという説得力があります。
日常会話は和やかからシリアスまで楽しく読めますし、戦闘表現はスマートな文章かつ濃厚で勢いがあります。
私はヴィクターさんの容赦ない態度や感情が欠落したような思考が好きですね。
彼の心境がこれからどう変わっていくのか。それは良い方向か悪い方向なのか。そこも楽しみにしたいところです。
ダンジョン探索が好きな方、そしてリアリティを感じたい方にお勧めしたい作品です。
企画からのレビューとなります。まだすべての話に目を通してはいませんが、ざっくりと書かせていただきます。
まずSFと言えば途方もない設定や、凄まじいロボというようなイメージがありますが、この作品は月面探査からの異変というところから始まります。月面探査は現代の科学でも行われていることで、ニュースなどでも目にする機会があります。
この導入から場面のイメージがしやすくなっており、話に引き込まれます。描写力もそのイメージをより鮮明にさせるのに一役買っており、どんどん読み進めることができる仕上がりとなっています。
ここから先、物語の舞台がどんどん大きくなっていく中で、どのようなストーリーが展開されていくのか、非常に楽しみな作品となっています。
良質なSFとバトルを楽しみたい方にオススメです。
第五章までのレビューとなります。
探索者の両親が失踪したダンジョン。
息子のヴィクターは仇を打つべく一人現場へと乗り込む人気ダンジョンシリーズの王道ストーリーです。
人間の思考や感情の脆弱性を見事に捉え、気づけば様々な影響を受けて徐々に飲み込まれていきます。実にリアルに描かれており、強烈な没入感を覚えますね。
また、収穫したドロップアイテムをギルドで換金すると金貨銀貨ではなく、日本円で手に入る点が面白く、金銭感覚としても実感も伴いやすいので、どんどん読み進められる楽しさもあります。
探索中、性格が変態の研究者・直弥と出会うのですが、クセ強バディとの共闘も進化をやめさせてくれず、めくるページが止まらなくなります。
そしてダンジョンの深層へと進み続けると、そこには何やら怪しいグループとアイテムの存在が……
一度ハマると中々抜け出せなくなる、意匠を凝らしたダンジョンが心の迷宮のようにあなたを惑わせ誘うことでしょう。
ダンジョン好きにはたまらない一作です。オススメです。