第2話
なんだかんだ中学生になってしまったある日のこと。そういえばきらきらとした青春なんてものは私とは程遠い言葉だった頃。私立の中学に行けば知り合いなんて居なかったから楽だとは思ったが、知らぬ間に受験は終わって、結局流れで行く中学校になってしまった。
また、地獄の日々、始まるんだろうな。とか色々考えてた。そんなとき、私に一筋の光でも届くように話しかけてくれた女の子が居た。
「七菜さんだよね!私、那弧!よろしくね!」
なこ、っていう子らしい。可愛らしく、ふわふわとしていた那弧は、いつのまにか私を引っ張ってくれるような存在、になると思っていた。
─朝。いつも通りに那弧が話しかけてきた。
「七菜ちゃんって部活動何にしたの?」
私の通っている中学校は5月から本格的に1年生の部活動が始まるから、4月の下旬にはもう決まっていたのだ。そんな私は
「吹奏楽部だよ。」
元々音楽が好きだったのもあり、吹奏楽部に入部した。那弧は、
「私はバスケ部にしたよ」
らしい。運動神経が抜群な那弧ならお似合いな部活動だと思った。改めて自分自身の運動神経の皆無さに落ち込む。
「ふーん、吹奏楽部なんだ。七菜。」
この悪夢は、いつ覚めるのだろう。
一筋の光が届く頃には 音雲 夏空 @negumo_sora
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