いきなり国外追放されたマッドサイエンティストのベント。
彼は自らが生み出した開発品を使い、追放先のウィルド王国で無双し成り上がっていきますが、魔法やスキルではなく科学の力を使ったものは珍しいのではないでしょうか?
もちろん科学の知識がなくても、開発品については作中できちんとベントが丁寧(?)に説明をしてくれるので問題なしです!
同時に作者さまの知識量にも驚かされます。
また、追放ざまぁ物なのにも関わらず、不思議なことに途中からはざまぁされるキャラに愛おしささえ覚えてきます。(少なくとも私はそうでした)
これはきっと悪役を含め、キャラがみんな魅力的だからなのだと思います。
爽快なバトルと、見事な成り上がりとざまぁ、そして徐々に表れてくるベントの人間らしさは必見!
特に最終話で見せるベントの表情がとても印象的です。
ぜひご一読ください!
第二章の終わりまで読んだうえでのレビューです。
シエンス共和国にて、兵器開発を命じられていたベント・イニオンが本作の主人公です。ベントがいきなり国外追放されてしまうところから、壮大なこの物語がスタート。
そもそも、なぜ国外追放されたのか? それは、同国で投核弾の開発を主導していたリベール・オリン(ベントの先輩)の悪巧みによってです。
国外追放という、初っぱなから理不尽な出来事にふり回されることになる主人公が向かった先が、ウィルド王国でした。
ウィルド王国は決して安全とは言いきれません。シエンス共和国がウィルド王国に戦争を仕掛けようとしているからです。ベントが兵器開発を命じられていた理由も、この戦争のためでした。
虐殺を望まぬベントは、シエンス共和国による蛮行を止めることができるのか?
というのが、この物語の眼目のひとつでしょう。他にも、天才科学者たるベントの発明品の数々がたいへん魅力的です。個性的な発明品を駆使して強敵たちと戦うバトルシーンは、とにかくワクワクさせられます。それら発明品がどんな物で、どうやって使うのだろうか。そんな気持ちにさせられて、リーダビリティも抜群。
そんな本作ですが、第二章が終わった時点で残りは三分の一。その残り三分の一で、今後、ベントたちがどうなっていくのか、ウィルド王国の行く末など、いまからつづきが楽しみです!
科学技術の極北を描き出すシエンス共和国の天才科学者ベントが、追放先の未開の地ウィルド王国で繰り広げる痛快劇に心を掴まれました。科学の力を駆使した彼の改革は、単なる無双ではなく、腐敗と混乱に挑む「再生」の物語。特に万能装置「GES」の描写は、冷たい理論の中にも夢を抱かせる温もりが感じられます。
リゼやグイルとの絆を深めながら、希望を武器に戦うベントの姿は、狂気の中にも人間味を失わないマッドサイエンティストの新境地。一方、投核弾やシエンス共和国の暗躍は物語にスリルを与え、二国間の対立構造が壮大なドラマ性を生み出しています。
科学の光と影、希望と破壊の狭間で揺れるベントの未来が気になり、続きを読み進めずにはいられない、そんな衝動に駆られる作品です!
11話まで読んでのレビューです。
非常に独特な世界観を持つ本作。SF+異世界ファンタジーです。
善性だが頭のネジが全てどこかに行ってしまった主人公は、政争によって理不尽に国外追放される。
しかし、天才科学者の主人公は、開発力を持って全ての障害を破壊して突き進みます。
中世異世界ファンタジーみたいな世界観に、SFのような武器で戦う主人公。
その技術差は、棍棒で戦う敵に、アサルトライフルを使って戦う様に圧倒的な無双感を味わえます。
かなり爽快です!
また、主人公が善性ですが、常識知らずで、頭のネジがぶっ飛んでいるので、会話が全てコントのようになって、笑いが止まりません。
また、追放されていますが「こいつだったら何とでもなるだろ」とか「あぁー、あ。追い出しちゃった」位の感想しか持てず、悲壮感は全くなかったです。
文章も必要最低限で読みやすく、サクサクと読めちゃいます。
コメディ系無双異世界ファンタジーが好きな人におススメです!
シエンス共和国が生んだ天才発明家、ベント・イニオン。彼は、戦争における非人道的な殺戮を是とせず、独自の倫理観に基づき"非殺傷兵器"の開発に没頭していた。しかし、皮肉にもその信念が彼を追放の憂き目に遭わせる。ウィルド王国侵攻を目論む共和国にとって、ベントの発明は邪魔でしかなかったのだ。
追放されたベントは、新天地ウィルド王国で自らの発明品を武器に、新たな人生を歩み始める。持ち前のずば抜けた知略と奇想天外な発明品の数々は、野盗や凶暴な獣ですら容易く退ける。しかし、安息の地を求める彼を待ち受けていたのは、故国シエンス共和国の恐るべき陰謀だった。
ウィルド王国を守るため、そして理不尽で傲慢な世界を変えるため、ベントは立ち上がる。非殺傷兵器を手に、知略を巡らせ、彼は巨大な国家権力という強大な敵に挑む。果たしてベントは、己の信念を貫き通すことができるのか。そして、ウィルド王国の未来は? 型破りな発明家が世界を揺るがす、痛快科学冒険譚!
国内政治によって追放刑となってしまった研究畑の主人公が、敵国へ渡って反旗を翻す異世界ファンタジー作品です。
主人公は誰もが無視できないほどの功績をもたらした人物でしたが、とにかく言葉選びが悪く、空気を読むことも苦手としています。
敵国に大量破壊兵器を使用するか否かの重要な会議にてその悪癖は悪目立ちし、反対意見を唱えたこともあって重い処分を受けることになりました。
追放された主人公は、自分の正しさを証明するために故国と対立する道を選びます。
彼は投下されつつある大量破壊兵器を防げるのか。そして、自らを見下した国に一泡吹かせすることができるのか。
ぜひ読んでみてください。
科学者ベントが、自らが作った武器で敵と戦い、戦争を回避するために奮闘するお話です。
戦争に加担しなかったために国外追放され、人との出会いを経た末に、世界を救うために立ちあがった。
と書くと正義感あふれるヒーローのように感じるかもしれませんが、私はベントを『狂犬』だと感じました。
ベントを敵に回したら怖いことになりそう。
ベントは天才科学者といわれるだけあって頭が良く、話すことも理論整然としており、無駄を嫌う性質ですが、頭がいいだけあって話の通じない人間はお嫌いだそう。
空気が読めないというより、空気を読む必要がないとばかりに、
え?ここでそんな発言をしちゃうの?
と驚くセリフが多いです。ベントにとっては、相手が権力者だろうがゴロツキだろうが関係ないようです。
ベントが立ち向かう先は強大ですが、彼にはオリジナルの武器があります。優れた知能もあります。
必ずや世界を変えてくれることでしょう!
魔法ではなく科学。その力で世の中を変えていく。
いわゆるチートスキルとか現代知識ではなく、「科学」を扱っている点が、何より新鮮で面白いです。
特定のスキルとかとは違い、「科学全般」が主人公の持つ特性となっているため、なんといっても「引き出しの多さ」が期待できます。
「吹きかけただけで相手を隷従させるスプレー」で盗賊や獣を倒すなど、かの『青いアイツ』が使っていた「桃〇郎印のきびだんご」を彷彿とさせるアイテムが序盤から出てくるので、速攻で心を鷲掴みにされました。
主人公であるマッドサイエンティストのベントは圧倒的な頭脳を持ちつつも、追放されて辺境を放浪する。
その先で盗賊ギルドの連中と遭遇し、得意の科学アイテムであっさりと撃退。
間違いなく、この先もあの『青いアイツ』のように様々なアイテムを駆使し、多くの問題を解決していくことでしょう。
『青いアイツ』は劇場版だとしょっちゅうポンコツ化してせっかくの道具を使いこなせずに終わりますが、この作品のベントはきっとそんなヘマはやらかさない(と期待できるオーラが出ている)。これからどんなアイテムが出現し、どんな活躍を見せてくれるのか。
どんどん勢力を拡大していけそうな布石も早くから登場し、序盤から一挙に引き込まれます。今後の活躍に目が離せません!