第17話
その後、事情聴取をされたのはいうまでも無く
帰りは10時過ぎになってしまった。
結局
「俺等は助ける事ができなかった」
その悔しさで胸が一杯だった
警察によれば、刺された子は亡くなり 刺した方も暴れだして亡くなったらしい
「二人も助けられなかったのね」
誰も喋らず帰っている途中だった
いきなり華音が立ち止まる
「なんだ?」
俺は華音の方を振り返り問た
が、華音は何故か早歩きし始め
「もう少し早く歩いて」
と小声で二人に言った
なんなのか分からずに言われた通りに早く歩く
「誰かがつけてきてるわ、だから後ろ振り向かずに、なるべく早く歩いて
走っちゃだめよ」
ようやく言葉を発した華音に楓と俺は驚く
「それ本当か?」
ゆっくり頷く華音
「もうすぐ大通りに出るから、それまでに追い付かれないように」
「じゃあ走れば」
そこで遮るのは楓
「走ったら、尾行を気付いたということが相手にバレてしまうから……、気付かないフリを突き通すんだ」
気付かれたら何すっか分かんねぇもんな
大通り目前
後少しだ、そうスピードを緩めた時だった
ガシッ
誰かに腕を捕まれた
そう、後ろを見ていなかった為にそいつが迫っていることに気付かなかった
「お前、樫宮だな?」
呼ばれて初めて後ろを振り向く
そこにいたのは
あの喫茶店で華音を助けたヤツだった
つぅかコイツの存在忘れてた
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