第2話
暗闇に光る無数の光
その中心に 人影が見える
「誰だ?」
その陰の主は何かを持っていて
その手の先に写る陰
まるでそれは人の腕のよう
そう目の前にいる人は人間の腕を持っているのだ
それに驚き声を上げる
「なっなんだ!!」
がその人影は何も反応しなくこちらへと向かってくる
そのたびに後へと下がるが壁があり下がれなくなった
ヤバイ
逃げられない
暗闇なために、その腕を持つ人影が誰なのか何なのかわからない
が、目の前に来た時に始めてその姿が露になる
と同時に「アァァァァア」
叫んでいた
グシャリ
叫んでいたのに途中から出なくなる声
気付けば口が……顎が無くなっていた
ペチャ
落ちる元顎だったモノ
それに血
痛みより怖さでどうにかなりそうだ
「ふふふ……ふふふふふ」笑う目の前の………
今や原型をとどめていない……女
顔はぐしゃぐしゃで腕は途中から骨になっており
足は肉が崩れおちていて
でも、それは自分がかつて愛した
大好きな人
また会えるだなんて思わなかった
こんな状況でも、俺は嬉しくて嬉しくて堪らなくなった
目から溢れ落ちる涙
いつの間にか泣いていた
が、女はこちらに向かってくる
そしてグシャグシャと
彼女と同じ姿になっていく
それでも俺は と目を瞑り祈った
これで君の気持がおさまるなら俺は喜んで君の為に犠牲になる
だから、今度こそは
幸せになって欲しい と
「…さようなら……」
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