第3話
"メロウ・ド・ホワイト"
本作では2番目の攻略対象。
ライと同学年で聖クラレント魔法学園の2年生。
伝説の聖女から光の魔法を継承したとして名高い"ホワイト家"の次男。
光魔法は伝説の聖女の力に最も近く、使えるのもホワイト家の血を引く者しかいない為、国の宝とばかりに崇め奉られている一族だ。
しかしこの男、見た目はまさに聖女の如く美しく、老若男女問わず片っ端から人類を尽く魅了してしまうが、何を隠そう超絶腹黒なのである!
ゲームをクリアした私だから分かる、この美しい男の裏側が…!
メロウとライはクラスメイトで、真面目で感情も表情も希薄なライを気遣っていつもクラスメイトとの仲立ちをしているメロウだが、
その行動は彼の優しさではなく、全て自らの株を上げる為の計算なのだ。
本心ではライのことなど全く興味がないのだ。
この男がヒロインに興味を持ったきっかけもライがヒロインと接触したのがきっかけだった。
(なぁ〜んかこの人、やることなすことライを利用してる感じでヤなんだよなぁ…。まあ、そもそもヒロインが伝説の聖女の生まれ変わりなんだから出会った時にピーンときちゃうのは仕方ないんだけどさ……)
「ライには心から信じられる人なんて結局ヒロインしかいなかったのに…」
「ん?今なにか言った?」
「あ、いや!なんでもない、です!じゃなくて、なんでもない!」
自分の隣をメロウが歩いていりことをつい忘れ、呟いてしまった言葉をかき消すように私は高速で手を振って誤魔化した。
そんな私を見てメロウはカーネリアンの瞳を細めて「そう」と頷く。
こうして間近で見てみると、確かに取り繕った笑顔にはとても見えない。
恐るべし、腹黒王子…!
「それにしてもライ、女の子になっても女の子から人気なんだね。さっきから皆、ずっと君を見て騒いでるよ」
「は、はぁ…多分皆が見てるのはわ、じゃなくて僕じゃないと思うけど」
「そうかな?君は相変わらず自己評価が低いな。君は君自身が思ってるより魅力的なのに」
「あ、あはは…ありがとう」
(ライが魅力的なのは当たり前だい!!)
私が引きつった笑いを浮かべていると、広い学園の廊下の端から一部の女子生徒が数人飛び出して来たかと思うとあっという間にメロウを取り囲んでしまった。
「メロウ先輩!魔法史について教えて頂きたいんですけど!」
「魔法史?ああ、聖女の伝説のことかな?」
「はい!そうです!メロウ先輩の家系は伝説の聖女と関係が深いんですよね?詳しくお話聞きたいです!」
(おお〜この光景は見たことあるぞ〜)
後輩だと思われる生徒にメロウが捕まっているのを私が呑気に眺めていると、後ろから突然腕を引っ張られ、空間に空いた穴に引き込まれてしまった。
「え、あ、ちょっ…!」
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