第7話
授業が終わり休憩タイム。
「ふぅ」
砂糖入りの甘いコーヒーを一口。窓から見えるグラウンドには体育をしてる生徒がいた。
元気だな~若い若い。…はっ!!俺、最近年寄りみたいなコメント言ってる気がする。
「高瀬先生」
斜め前の机に座る、同じく数学担当の北村先生が声を掛けてきた。
長身で眼鏡が似合う生徒の憧れの的のような先生。
「はい!」
「授業はもう慣れましたか?」
北村先生は微笑みながら言う。わっ上品オーラ満開。
「まだ慣れませんね。俺、教師歴まだまだ短いんで」
少々自分で苦笑い。
「はは、そうですよね。すぐに慣れたらベテランですもんね」
「そうですね」
そういう北村先生は教師の間でベテランって呼ばれてる。まだ若いのに尊敬する。
「あ、北村先生!」
俺はさっきの数学の授業のことを思い出した。
「はい」
北村先生はパラパラと小テストに目を通して真剣な顔つきをしてる。
「初授業に寝る生徒ってある意味すごいですよね」
独り言のように言ったらパラパラと小テストをめくっていた手が止まった。
「すごい…というか寝られたんですか?」
「あ、はい!」
「あまり気にせず、元気出してくださいね」
笑顔で答えた後、北村先生になぜか励まされた。
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