第12話
そして癌を治すための治療
抗がん剤の投与が始まった。
髪が抜けたり、吐き気が続く日々。
最初の方は耐えていたけど
ある日お見舞いに行ったとき、すごく体調が悪かったのか中々こっちを向いてくれなくて向こうを向いたまま泣いていたときがあった。
「こんな姿見せてごめんね…」
お母さんは辛いってことは言わないで、こんなときでも私のことを考えてくれていた。
「お母さん」だった。
前向きに治そうと思いながらも体調が良くない日々が続いて心も疲れてしまっていたんだよね。
こんなにたくさん頑張っているのにどうして辛い思いをしなきゃいけないんだろう…
どうしてお母さんなの…
頭の中で
どうして…という言葉ばかりが駆け巡っていた。
辛そうなお母さんを見ていてお父さんも辛かっただろうな…
辛くても治そうと必死で、前を向こうと頑張っている毎日。
ある時、お父さんはガン予防や増殖抑制に効果があるという漢方を探して、これを飲めば良くなると言ってお母さんに飲ませていた。
良くなってほしいと色々とお父さんも考えてたんだな…
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