第2話

陽気で


楽天的で


すごくきれい好きで


年代問わず誰とでも仲良くなれて


いつも鼻歌を歌っている


お母さん(24歳)







いつも落ち着いていて冷静


推理小説が好きで


真面目で静かだけど


たまにボソッとジョークを言う


お父さん(33歳)




二人はお見合いで出会って結婚し、私が生まれた。





家族三人。



埼玉の古い一軒家で暮らしていました。






私はとにかく歌うことが大好きで、よくボイスレコーダーを持ち出しては歌声を録音していた。



録音する場所は何故かいつもトイレの中。




ちびまるこちゃんの歌を歌ったり






お父さんは歯医者に行く〜♪


お母さんも歯医者に行く〜♪






なんて、その時頭に浮かんだことを言葉にした自作の歌もよく歌っていた。


満足のいくまで歌ったあとはお母さんに

「歌ったよ!」

と報告するのが日課だった。





お父さんがうつ伏せで昼寝をしているときはその上に覆いかぶさるように乗っかるのも好きだったな。


あったかい背中で気持ちよくてそのまま寝ちゃうこともあった。




ある時はお母さんと一緒に外に出ようと玄関のドアを開けたら首輪のついた柴犬が目の前にちょこんと居たことがあった。



近寄っても全然逃げないし、人懐っこくて

かわいいね〜、おとなしいね〜って

お母さんとなでたことがあったなぁ。



それが一回だけじゃなくて何故か何回か遊びに来てくれたんだよね。




大人しくていつもたくさん触らせてくれてめちゃめちゃかわいい犬だった。





そして通ってる幼稚園で仲の良い双子の男の子もいた。



例えるならタッチの達也と和也みたいな子。



一人は落ち着いていて一人はちょっとやんちゃ、みたいなかんじ。



私はまだ3歳なのに、いっちょ前にその男の子ふたりにドキドキしていた記憶がある。



 

幼稚園での思い出といえば

学年がひとつ上の女の子が大好きになって追っかけていたときもあったっけ。



学年の違う子と遊ぼうっていう企画があって私はその子に遊んでもらって、そこから好きになったんだと思う。



遊んでほしくてひとりでその子のクラスまで行って探しに行くほどだった。






---優しいお姉ちゃんっていう感覚だったと思う。


大好きだった。


今でもその子の名前をフルネームで覚えてるのが不思議。---





あと、覚えてるのが熱性けいれんで口から泡を吹いて救急車で運ばれて少し入院したことがあった。



看護婦さんがいつも座薬を入れてくれるんだけど、その時間が嫌いだったなぁ…




でも、辛い治療とかはなく数日で退院することが出来たんだ。




---消えない幼い頃の記憶が何個もある。


色んなことがあった。


良いことだけじゃなくて嫌なこともあったりしたけど、お父さんとお母さんと仲良く一緒に過ごせる毎日ってすごくすごく幸せなことなんだなって思うよ---

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